漫談家 2020-11-26 23:01:47 |
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>空閑君
俺が?──面白い見方も有るんだね。この溝暮らしが夜中に想いを馳せる少女に見えたんなら、君は形が良いだけで鑑識眼に劣る目の持ち主だ(長閑でいて、ただそれだけでは無い食えない人だと示教。舞台上の口上を真似て大袈裟な物言いで嘲笑混じりにはンと鼻を鳴らし「尾が千切れたお腐れ金魚相手に気取った褒め言葉は随分な厭味だね。成程ねェ…性根が悪いなァ」くつらくつらと喉を燻らせ、嘲笑う。知る名前は麗しの男に相応しい音だと、見ずとも触れる品位の差に微苦笑を。色眼鏡をグイと押し当て直し「秋錦。此処にいる間はソレが俺の名前だよ」太太しく足を組む、目配せをしてから嘘の名で応え。すくと立ち上がり口端を釣り「さァてと。…豪華な金魚鉢によく似合う麗しき人を忘れない内に今夜は溝に帰るかな。有意義な時間に感謝するよ」来た道を戻り、茶の間を抜ける際に会釈を残して姿を消そうか)
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