漫談家 2020-11-26 23:01:47 |
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>空閑君
君も存外に失礼だな。俺が出会い頭に嫌味を吐くような性悪な人間に見えるかい?( 言葉とは裏腹にくすくすと喉奥を鳴らしながら首を傾げて惚けてみせて )骨の髄まで凍えてこその寒夜だろう?温かい冬なんぞ没個性的で退屈だ……あぁ、名前の話だったね、申し訳ない。所謂ペンネーム、真っ赤な嘘だよ。( 蜜柑の白い筋を取り除くうちに逸れていきそうになる話題に気付き、手を止めて端的に答え )風変わりな名前というのはそれだけで立派なアイデンティティだ。凡人からすればある種憧れの的だけれど、空閑君は違うのかな。
>加賀君
伊達に幾百年も生きてはいないからね……無論、千里先から君の柔い腹の内までよく見えているよ。君が此処の主だという事も、それ以外の事柄も全て。( のどかな拍手の音に耳を傾け、勿体つけるような間を置いてから涼やかな笑みを僅かも崩さずハッタリを嘯いて )はてさて、その愛嬌で何人食らって来たのやら。己が食われるやもしれぬなんて露とも思わぬそんな笑顔が可愛らしいね、加賀君。( くすりと静かに笑いを噛み殺し、人質に取るように相手の名前を呼べばくい、と軽く頬をつまんで )
いつの間にやら子の刻か。話上手に囲まれて良い気になっていたけれど、鬼が出る前に退場しようかな。もっとも、これだけ笑えば魔より福が寄って来そうだがね。( 一息吐いて立ち上がり、独り言のような挨拶を残して茶の間を去って )愉快な一時をありがとう。また縁があればよろしく頼むよ。
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