通りすがりさん 2020-10-09 17:53:57 |
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っ、疲れてなどいない、ただ明日の朝に取っておこうと思っただけだ。…………おやすみ。
(ケーキの賞味期限は基本的にその日中、最高の状態で食すことこそ職人への礼儀だと常日頃から思っているが、今回ばかりはこれ以上相手の隣でケーキを食べるのは耐えられない。その時不意打ちでその男の顔が近づいてきてまたドクリと心臓が脈打つ。様々な因縁を取っ払えばこんなに近くに来れるのかと内心感動ものだ。だが惚けてしまいそうな顔を正すべく幾らか突っぱねるような言い方をして離れるとケーキを冷蔵庫にしまう。このまま部屋に行っても良かったが、やられっぱなしは癪だった。そもそもこの男は自身に鏡飛彩という男を同様させる力を持っていることを理解していないのが癪だ。これは何かお返しをしておくべきだろう。離れていた距離を縮め傍までくると右手を腰に回してこちらに引き寄せる。顔を寄せ耳元に口を持っていくと、夜の別れの挨拶を囁いた。最後には頬にキスをひとつ。「欧米式だ」と一言言い訳を置くとくるりと背を向けその部屋から出ていこうとして)
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