毛利元就(無双) 2020-05-17 06:21:23 |
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ははは…私は、優しい人間ではないよ。もし、私が優しいのなら…私はとっくに死んでいたさ。(虚ろな瞳でぼんやりと此処ではない何処か、忘れ去りたい過去や自らが殺めてきた人々、戦場の数々を思い出し、苦し気に眉根を寄せれば自嘲気味に言葉を吐き出し。しかしそれも直ぐに何時もの穏やかさを戻し、何事もなかったかのように触れ合った手を翻すと手の平を彼女のそれと合わせ)朱莉殿の方が優しい人だと私は思うよ。なにせ、あのおトキですら片付けを諦めていたこの部屋を、こんなに綺麗にしてくれたのだからね。いやはや、君は片付け上手な上に、年寄りの仕事も手伝ってくれる優しいお嬢さんだ。そんな朱莉殿にお願いなのだけれど…おトキの所へお茶を受け取りに行ってきてくれないかな?(廊下の奥から微かに聞こえてきた慌ただしい足音に、常ならぬ気配を感じとり。するりと手を離せば、それを気取らせぬ様にのんびりとした所作でゆっくりと上体を起こし)
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