おんなのこ 2020-05-15 14:21:05 |
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せっかくだからゆっくりしたいですもん。
(離れていく距離、人波に流されていく彼女を見ているのは心配であったが大丈夫だろうと気軽に構えており。やがて追い付いた彼女に少し褒められたというだけで嬉しくなってしまう辺りかなり単純らしい。思わずにやけてしまいそうになるものの、さすがに不自然になりそうだと頑張って表情を引き締め。「……あんまり可愛いこと、言わないでくださいよ。私も幸せで──幸せすぎて、怖くなる」ふわりふわりと甘過ぎる程の言葉と表情。砂糖がたっぷり含まれたかのようにさえ思えるそれは脳を蕩けさせるには充分で。彼女の本心はわからない。わからないからこそ期待と不安が入り交じって、どうしようもないくらい胸が一杯になるのだ。これからペンギンが登場するはずなのに、意識は完全に支配されたまま。漫画やアニメであればぽわんぽわんと小花が散るであろう。「マリーさん。きっと今日は月が綺麗に見えると思いますよ」ショーが始まる直前、彼女にだけ聞こえる声でぽそりと呟き。意味が理解出来るかどうかは別として、これより直接的な表現は使えそうになかった)
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