司書 2020-03-22 13:34:22 |
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>2006 レオナ
( 目が口ほどに何か言っていますよキミ、という言葉を生徒と同じように飲み込んだ。ここで騒ぐのは折角大人らしい対応を選んでくれた生徒に対してよろしくない。おそらく己にではなく、脳内の己の今の保護者枠・・・保護者というには適切な年齢の生徒が今は別にいるのだから、本当はどちらかというと飼い主か管理係が意味合いとしては近そうなものだが・・・に悪い表情をしつつ、己の手よりも少し先の箒の柄に手が沿う。自然と押される形で前に傾いた体に、ちらと影の主を見上げ──続いた言葉に返事をするより先、ドッと一瞬重たく抵抗がかかって、咄嗟に口を閉じて手に力を入れた。風の音がすごい、景色の変わる様もすごい、無遠慮な浮遊感は下手なアトラクションなんかより爽快で、下から見ていた姿よりもよっぽど速く感じる。目的地の木が見えて、もちろん怖いことはないのとわかっていても、自力ではどうにもできない少しの恐怖にぎゅっと目を瞑り )
>2007 悠
いいや、あの花は随分昔に植物園にあったものだから──ああ、あるいは
( 手伝いだなんてほどのことでもないですよ、とゆるく首を振りながら並んだスイーツたちを見る。うん、まあ二人で食べきれる量であることは確かだが、如何せん男子生徒の食欲に並べてもおかしくない量を渡してきていやしないだろうか・・・まるで発表するときのように一度手を挙げた生徒を少しだけ面白そうに眺めた後、聞こえた仮説には否を唱える。仮に浮かれていたのなら、あの日あの場で電話でもかけてきそうな御人だから。近くの椅子を引いて、腰を下ろしながら湯呑を一つ手元へと招き・・・まあ、つまるところ、少ない量で遠慮されたり、奪い合いになるくらいなら好きなだけ食べて分け与えればいいと大人びた配慮なのだろう──おそらく司書の分のものは、単純に口止め料だろうが )
・・・キミのような可愛い仔犬のために、仔犬が気兼ねなく過ごせるだけの量を選んできたんですよ
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