Direktisto 2020-03-06 22:31:59 |
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>ローレンさん
あっ、ローレンさん。また鳩に餌あげてるの?
(昼食が終わり、リビングでゆったりと紅茶を飲んでいた。やはり昼を食べ終わった後はのんびりするのが一番。人間とは違ってこうして仕事もせずに楽しめるのは、自分たちの特権かもしれない。もちろんテレビのないリビングだからこそ情報は入ってこないが、人間が出てくる番組など見たくもなかったから良いだろう。ガラス戸を閉める音にそちらへと目を向けると、相も変わらずそこには鳥へとご飯をわけてあげる人魚の彼女の姿があった。鳥へと向ける視線は本当に優しく、見ているだけでも微笑ましい。飲み終えたティーカップをテーブルに置くと、静かに彼女の元へと歩み寄ったのは鳥たちを驚かせない為で。彼らは人間と違って怖がることをしないから有り難い。肯定されている気持ちになり、見ているだけで癒されるのだ。彼女へと声を掛けるとぴたり、そっとガラス戸へと手を触れて)
>ドムさん
クラン、ベリー……何それ、美味しいの?甘酸っぱい?
(お菓子作りが趣味ではあるが、最近は人間のいる市場などに顔を出すことがない為に、この真っ赤な果実の存在は知らなかった。ベリーといえばいちごやブルーベリーの仲間だろうか、と頭に浮かぶのはその程度の知識しかなく。どんな感じなんだろう、もしかしたらこれからお菓子作りに生かせるかもしれないと考えたところでの有り難い提案にますます瞳に光が宿り。知らないものが多い己としては、こうして住人が新たな発見を持ってきてくれることが何より嬉しいことで。それでも店の常連となっているのは彼であり、彼に対しての厚意ならば──受け取るわけにはいかない。提案に対してゆるゆると首を振って否定の意を示そう。)
でも、それドムさんのでしょう?だから私は良いよ。
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