トピ主 2020-01-27 08:26:42 |
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(瞬きする間に手の中から洗濯板はなくなっていて、相手は機嫌よく洗濯を始めている。こちらが見本を見せている時にも真剣に聞いていたし、『倒す』というワードは効果的だったようだ。これで洗濯が捗るなと思ったのもつかの間、相手はみるみる間に服を布切れへと変えてしまい、止める間もなく成果をこちらに見せてくる。焦った顔を浮かべるももう遅くて、相手を止めようとした手だけが虚しく宙に掲げられ)
あ、ちょっと紅鬼!えっと……汚れは倒していいんだけど、服は倒しちゃダメなんだ。もう少し力を弱めてこれくらいで……難しいけど、できる?
(洗濯のやり方ひとつを伝えるにもなかなかに難しい、しばらく考えるように拳を口元にあて、ヨシと一言口にしてから説明を付け加える。今しがたボロボロになってしまった服を持たせたまま、服を握る手に自分の手を重ねると洗濯板にその手を誘導して力加減を伝えるように手を動かす。鬼の手を軽々動かせてしまう腕力は人並み外れたそれであるが、遼太郎にその自覚はないようだ。最後に『難しい』の一言をわざと加えてやる気を焚き付けつつ首を傾げ尋ねて)
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