傍観者 2019-12-17 12:20:36 |
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いやー、それはないだろー。
(雪の積もる高3の冬。自身の通う高校では既に地元での大学受験を終え、見事に合格を勝ち取った。それは勿論彼女もだ。互いにどこの大学に行くとか話した訳でもなかったが、互いに行く大学は何となく分かっていた。大学進学だけでなく、就職なども決まりつつある12月。既に合格や採用を勝ち取った面々と放課後に教室で雑談をするのが今の日課になりつつある。談笑を弾ませながら時計をちらり、と見遣ると彼女のクラスも既にホームルームは終わっているはずだが、中々姿を見せない。もしかしたらもしかするとまた何か面倒事を押し付けられてるのかもしれないと思えば、「わり、アイのとこ行ってくるわ。また明日なー、」とだけ云い残しては友達から軽く茶化されるのを尻目にリュックを背負って教室を後にする。すぐ隣のクラスにいる彼女を迎えに足取り軽く進めば後ろの扉から顔を出して教室内をキョロキョロと見渡してみようか。)
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