依存症

さっすが俺の幼馴染。そういうとこ好きだわー、
( 此方の我儘も、最初こそは嫌々な雰囲気を醸し出すも、あくまでも建前で、本当は一緒にいる事には場所など問わず了承を必ず出してくれる。融通の効く彼女だからこそ言える我儘である。勿論バレたら学校には連絡が行き指導を受ける可能性はあるが、それが何故か今まで一度もバレた事がないのだ...なんて、わざとらしいだろうか。実は寮母を務める女性は自身の母の身内である為、此方の事情を把握しているからこそ、知らないフリをしていてくれている。でなければとっくに生徒指導室行きだ。/ 好き、勿論本音だ。特別な好き。世間的には恋愛的な好きに該当するらしいがそれは誰かが勝手に作った定義。自身と彼女はそんな甘ったるい物なんかで言い表せる様な浅い関係ではないのだ。/ 手に染み付く彼女の体温、肩に触れる髪から香る心地の良い彼女と混ざる冬の鼻を透き通るふわりとした匂い、幸せだなぁ、染み染みとしているといつの間にか寮に到着。さて、それでは彼女を先頭に寮内へと侵入しようではないか。)