傍観者 2019-12-17 12:20:36 |
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...あ、居た。あー....アイツはまた...。
( 何だか騒がしい様な気がしたが、それも気のせいだったかの様に直ぐに鎮まれば何があったのかと首を傾げる。まぁ、まずはそれよりも彼女を探そう。何度か見渡すも見つからない事に違和感を感じるが、教卓側に集まる女子生徒たちを見れば、何と。また何か面倒事を引き受けたであろう強がった表情を浮かべる彼女が居るではないか。うむ、流石俺。直ぐに彼女を見つけ出したぞ、流石は幼馴染み。いい男だ、なんて心中自画自賛をしていればその内に教室を出ようとする彼女に溜息を一つ洩らす。パッと見たところ、掃除の手伝いでも引き受けたのだろう。よくない癖であり、良い癖である。取り敢えずこのままでは何時もの流れでまた色んな事を引き受けてしまう。食い止める為に、彼女の前へと立ち塞がれば「掃除なら男手必要だろ?必要だよなぁ、うん、必要だから俺も手伝うよ。」と強引に理由をこじ付けては彼女が肩に担いだ箒をするりと奪い取る。「ほんじゃ、行きますか。」がし、と肩を掴めば表面上は笑顔のまま彼女を昇降口まで連れ去ろうとして。)
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