( 目の前の、どこかが壊れた子供とは違うと言われ仄暗い安心を覚えたことは隠しながら頷いて。部屋に戻りコートを羽織ればこの期に及んで躊躇いが燻るも、目を瞑り、相手というストッパーの存在を脳裏に刻んでは財布だけ持って診察室に向かい「──薬は。拘束とか無いの」流石にそのまま放り出せはしないだろうと、既に準備を終えている相手にそれらを催促するように片腕を差し出して )