ヤンデレボディガード 2019-10-23 21:47:08 |
通報 |
(篠崎と共に食事ができる幸福を噛み締めながら、スプーンに手を伸ばす。鼻孔をくすぐる焼きたての匂いに思わず小さく腹が鳴った。握りしめたスプーンは、良く磨きあげられている。いただきます、と手を合わせると、黄金色の卵を口に含み)
……!
(驚きに目を見張り、そのまま、ひとくち、ふたくちと食べ進める。ここまで美味しいものは食べたことがない。あっという間に半分まで食べ進め、はっと気がつき)
わ、私としたことが、がっついて申し訳ありません……。その、とても、美味しくて……
喜んで貰えたなら良かった。
最近作ってないからさ…不味かったら
どうしようかなって思ってたんだ。
(あっという間に相手の皿からオムライスが消えていくのを見つめ、子供っぽく笑い。自分は少しずつ食べ進め)
(若干気恥ずかしそうにしながらも食欲は抑えられず、あっというまに食べきってしまう。ごちそうさまでした、と手を合わせると、篠崎を見つめ)
……あなたはすごいです。私などにも優しくて、モデルのお仕事も真摯にこなしていらっしゃって、料理もうまい。その上私に色々なことを教えてくれます。
(自分を拒否しない篠崎にどんどんと惹かれていくことを、ためらいもせず確認する。篠崎に向け、感謝の意を込めて頭を下げた。「あの日」のことを思い出しつつ、空の食器を重ねて立ち上がる。そのまま厨房へ向かい)
あ、食器は俺が洗うよ…。
(キッチンへ行く相手を追い掛け)
はは…凄くなんてないよ。
仕事もまだまだだし…料理だって上手じゃないよ。
(自分を褒める相手に苦笑し、手を振り)
いいえ、作っていただいたのですし、これくらいさせてください。美味しい食事の代金です。
(勝手にスポンジと洗剤を取り、にっこりと笑いながら)
いいえ、ハルマの載っている雑誌を見ましたが、やはりあなたが一番きれいでした。料理もとってもお上手です。私はあんなに美味しいものを食べたことがありません!ハルマはこの世で一番素敵です!
(心よりそう思っている様子で、手にしたスポンジをぐっと握りつぶし)
はは…助かるよ。
(頭をぽりぽりと掻き)
そうかな…他の人も綺麗だったと思うけど。
でも、褒めてもらえて嬉しいよ。ありがとう。
(「それってもしかして…これ?」と本棚から雑誌を取り出し)
それです……!いいえ、ハルマが一番綺麗でした!ハルマのページが一番好きです、きっと皆そう思うはずです。それほどあなたは輝いていました!
(食器を洗っているために雑誌に触れられないことを少し悔しそうにしつつ、雑誌を飾る篠崎を見つめ)
それです……!いいえ、ハルマが一番綺麗でした!ハルマのページが一番好きです、きっと皆そう思うはずです。それほどあなたは輝いていました!
(食器を洗っているために雑誌に触れられないことを少し悔しそうにしつつ、雑誌を飾る篠崎を見つめ)
(了解しました!)
そうか…?自分的には、
表情がちょっと固いかなって思うんだけど。
(「ほら、これとか」と指差したページは特集で、最後の方に行くに連れて顔が少し引き攣り始めていて)
(/ありがとうございます…!)
いいえ、その表情の固さすら可愛らしさをプラスすることにしか役立っておりません!さすがはハルマ!
(洗い終えてすっ飛んでくる。少しぎこちない特集の篠崎も可愛らしいとその表情をほころばせながら、至近距離で雑誌を覗き)
ハルマ?眠いのですか?
昨日もお仕事だったんですか?休まれますか?休まれるのならば、お布団の場所さえお教えいただければご用意いたしますが……
(おろおろと心配そうに動き回って)
…ああ、大丈夫。ちょっと寝不足なだけだから。
(「別に仕事でとかじゃなくて…キーボードの練習してたら朝になってた」と苦笑し)
キーボード……?タイピングの資格でも取得されるのですか?
(モデルの職業と結び付かず、首をかしげる。そんなことをしなくとも自分が代わりにするのに、と若干不満に思いつつふと思い立って何となく篠崎の頭に手を置き)
…ああ、違う違う…楽器の方のキーボード。
ギターは弾けるんだけどさ。
(相手が何かを勘違いしていることに気付いたのか、苦笑しながら弁解すれば頭に乗せられた手にきょとんとし)
ああ、なるほど!ハルマは楽器も弾けるのですね!ますますもって素晴らしい。ギターだけではなく、ピアノにも挑戦されようと?向学心も、努力の姿勢も感嘆ものです…。
ふふふ、偉いです。ハルマはとても頑張っているのですね。
(今日篠崎がしてくれたように、ぎこちない手つきで篠崎の髪を撫でる。全身全霊の労り、そして少しの下心を込みで寝かしつけるようにゆっくりと手を動かし)
はは…鍵盤を弾く楽器はどうも苦手でさ。
ギターと同じでついつい指が固まるんだ。
(相手が髪を撫でるのに目を細め、「…撫でられるの、久しぶりだな。母さんが小さい頃にしてくれた以来だ」と呟き)
そういうものですか……。そういえば、楽器を弾く仕事に就いたことはありませんね。ハルマが楽器を弾くのなら、副業として始めてもいいかもしれません。
(目を細める篠崎の様子に可愛らしさを感じ微笑む。その傍ら、頭の隅で楽器を習う計画を立て始める。ピアノを弾く篠崎の横で、ギターを鳴らす自身を想像した。頭を撫でていた手はするっと頬に降り)
キミが楽器を?はは、それも面白そうだな。
(キーボードを弾く自分の横でヴァイオリンを弾いている相手を想像し、少し噴き出しては頬に降りた手に驚いた様子で)
……ハルマ……。
どうしましょうか、私、今すぐにあなたが欲しくなってしまいました。一緒に奏でる時まで待てません。
(怪しげな笑みをたたえながら、片手で唇をなぞる。驚いた様子にお構いなしで、餌の許可を求める犬のように、しかしどこか色を含んだ表情で篠崎をうかがい)
…あー…またいつか、ね?
そうだ。俺、明日実家に帰省するんだけど…来る?
(どこか不思議な微笑みを浮かべると、話を逸らすように語りかけ)
え?ハルマの実家…!?ええ、是非とも!帰省されるのですね、お母様と妹様にもご挨拶しなければ!
(提案された内容に先程の淫靡な気分も忘れて飛び付く。目を輝かせて前のめりになると、篠崎を育てたという家に思いを馳せ)
あ、そうだ…妹居るんだった。
面倒くさいなぁ…。
(相手に言われて妹の存在を思い出したらしく、「…アイツ、早く結婚しろだの何だのうるさいんだよな…」と呟き)
え…結婚?あなたがご結婚されるので…?
(直前までは篠崎が「面倒だ」と言った妹に対する感想を諌めるつもりだったが、当の妹が言ったという結婚の話題を聞くなり意識をとられ、不穏な面持ちになり)
そうですか……やはり、あなたは真面目なのですね。
(安堵のため息を吐くと、わずかに笑む。話題を転換するように、「ご実家にご挨拶に行くのなら、それなりの格好をしなければなりませんね。お母様がたはなにがお好きですか?」と手土産の相談をし始め)
母さんか…。和菓子は好きだったと思うけど。
妹は何でも好きだよ。
(「妹は明るいしお喋りだけど、母さんは気難しい人だよ。ちょっとでも機嫌を損ねると大変だ」と呟き)
和菓子ですか。……練りきりでも作りましょうか……。今の時期なら梅なんか良いかもしれません。
(妹のぶんは……と考えながら、平行してお菓子作りの算段を立て始める。気難しいという篠崎の母への対策も同時に練り、「では少し出掛けてきますね」と土産のために外出しようとし)
…!では、いってきます!すぐに戻ってきますね!
(ひらひら、と手を振る篠崎の様子を見て、まるで新婚のようだとぱぁっと顔を輝かせ、すぐ戻ると確約しながら扉からでていき)
……ふぅ。
(ぱた、と閉まるドアを見届けてため息を吐き)
…ルカに帰るって連絡しとこ…。
(スマホを弄り、妹に連絡を始め)
**
…もしもし。
「はぁい、篠崎ルカで~す!」
ああ、ルカ?明日帰るから。
「え、ハルマ兄さん!?久しぶり!
元気してたの!?」
…元気に決まってるだろ…母さんは?
「お母さん?相変わらず元気だよ~!
兄さんに早く帰って来て欲しいってさ!」
……了解。
「あ、代わろっか?」
…ん、一応頼む。
「は~い。お母さーん、兄さんから電話!
《…もしもし、ハルマ?》」
母さん、久しぶり…元気だった?
「《勿論よ。明日帰ってくるのよね?
楽しみにしてるわ》」
…ん。じゃあ、切る。
**
ふぅ。ちょっとつくりすぎてしまいましたかね……。
ハルマ、ただいま帰りました。
(篠崎の家、玄関先。独り言のように呟いて左手提げた紙袋を見、予定より少し時間がかかってしまったことを気にする。しかし一秒後には篠崎が待っていることに頭を移し、玄関の扉を無遠慮に開けようとし)
あ、おかえり。遅かったな。
妹には連絡付けておいたから。
(ドアが開く音を聞き付け、スマホをポケットに突っ込むとくるりと振り向き)
遅くなって申し訳ございません。少々作りすぎてしまいました。
ああ、それと、これはあなたに。甘いものはお好きですか?季節は少し違いますが、春をイメージして桜とすみれの練りきりを作ってみました。……単純ですけどね。
(遅くなったことを謝罪して、篠崎のもとに駆け寄る。紙袋に手を突っ込み、そのなかからきれいにラッピングした細長い紙箱を取り出すと、篠崎へそっと差し出し)
甘いものが好き……。それはよかったです。ああ、明日に備えて、もうおやすみになりますか?
(脳内に篠崎の情報を叩き込む。内心少し恐怖していた紙箱を受け取られない事態を回避して、ほっと息をつき)
(/背後から失礼します。こちらの私事情により、これから二週間ほど顔出しすることができません。申し訳ございません。死んだ訳ではありませんので、どうぞご留意ください)
寝不足で会うと……怒られるのですか?
(部屋の隅で、座ったまま寝るつもりで体勢を固定する。お休みなさいとまぶたを閉じようとしたのだが、ふと気になった問いを投げ)
(/お久しぶりです!長らくお待たせしてすみません。恐らくまたペースはゆっくりになると思うのですが、よろしくお願いいたします)
潔癖性ですか。まあ、綺麗にしておくことは、悪いことではありませんね。……すみません、今度こそお休みなさい。
(片膝を立てた姿勢で壁にもたれ掛かり、図々しく篠崎の部屋で寝る体勢を取る。浮かんだ微笑みは篠崎の寝顔を見てから寝ようと言う決意から来るものであり)
お休みなさい。
(寝息をたてるのを見届け、音のでない小型カメラをスッと取り出す。ボタンを押してから自分も目を閉じると、しばらくたって、空は白み始めた。朝と呼ぶには早いその時刻に目を覚ますと、身だしなみを整えるべく五分だけスッと姿を消し。音もたてずもとの体勢に戻り。あと一時間もすれば篠崎も目を覚ますだろうと、勝手に朝食の支度を始め)
おはようございます。あなたはまだ寝ていて構いませんよ?
(ちらり、時計を見ればまだ五時だった。篠崎が昨日料理をしていた台所で、勝手知ったると言った風に料理を続ける。ご飯はあらかじめ炊いておき、味噌汁とだし入りの玉子焼き、ほうれん草のお浸しという簡単なメニューを慣れた手つきで作りながら)
……?
(篠崎の態度を疑問には思うものの、口は出さない。台所の料理はもう盛り付ければ完成。篠崎の体内に入るものなので、細心の注意を払わねばならない。菜箸を動かして、できあがった料理を盛り付けつつ)
(/背後から失礼します。展開もいよいよ進もうとしている楽しい場面に、このようなお知らせをしなければならないことを大変心苦しく思うのですが、これより先は浮上が難しくなりそうです。ゆえに、とても残念なのですが、お別れをお告げしたく…。完全に背後の事情です、すみません。
未熟なロルにここまで付き合っていただき、楽しい時間をありがとうございました。もったいないくらいに素敵な息子様と、このような形でお別れしてしまうことを悔しく思います…。またどこかで見つけたら、その時はよろしくお願いいたします。最後に手紙をのこしていこうと思います)
ごめんなさい、ハルマ。あなたとの時間はとても楽しかった、嬉しかった。なのに、急にお別れを告げる私の身勝手を、どうか許してください。こんなことを言っても、信じてもらえないかもしれないけれど……私は……いや、俺は、あなたに本当に惹かれていました。ありがとう。お陰で俺は本当の愛を知ることができたんです。
……俺はもう行きます。でも、いつまでもハルマは俺の大切な人です。
(/大丈夫ですよ。
こちらこそ、今までありがとうございました。
ご丁寧にありがとうございます。)
あはは…別に、構わないよ。
俺も、幸太郎と一緒にいて楽しかったから。
本当の気持ちは、伝えられなかったから…
この場を借りて言わせてもらうよ。
…本当に、幸太郎のことが好きだった。
今までも、これからもずっと。
それじゃ、またいつか。
トピック検索 |