《ヒプマイ》せんせえ、お呼び出し！《オオサカ》

ちょおセンス足りてへんのとちゃいまっかー？そないにけったいな呼び方すんのお前だけ…ッ、ン（バラエティでもそないなあだ名付けられたことないわ、…続く筈だった戯れの言葉は飲み込まれてその代わりに声にならなかったくぐもった声が鼻から抜けた。求めていたのは、こう…チュッと触れるだけの、フレンチなやつ。可愛らしくてちょっと洒落たやつ。予想の斜め上を行った、熱く重ねたれた唇に驚いてぱちり瞬きをすれば視界の端に何処と無く、熱を湛えた彼の瞳が映ったような気がした。えー…それは反則やろ、言えない不満を喉元に置いたまま。オマケに舌が這う感触にぴくん指先反応すれば、己の腹の前で組まれた彼の手の甲をかり、と掠める。舐められた唇を中心に感覚が敏感になっていくような錯覚に陥り焦る。途端にふわりと香る彼の温かい匂いを色濃く感じながら眼鏡を押し上げる仕草にすらかっこええなぁ…なんて呑気に想いを馳せて誤魔化して、早鐘を撞く胸を抑えつつ彼の手きゅっと握って。それでも期待に微かに唇が震えてしまうのはどうか、気付かんでくれ…と双眸細めて）