愛されることを望まない

実家の日常（ある日の変わり種）

姉さんはド天然だ
玄関の呼び鈴が鳴ったのでお客さんが来たと思って玄関へ行く
ちょうどその時は料理中だったので
うっかり　利き手に包丁を持ったまま
空いてるほうの手でドアを開けてしまったらしい
家に来たのは近所に住む悪質クレーマー

「こんにちは。何かご用ですか？」と
片手に包丁を握りながら微笑みを向ける姉さんを一目見るなり
やばいやられるとでも思ったのか
「あっ　間違えました　失礼しました」
と言いながら帰っていった（母さん談）

その後　当たり前の事だけれど
姉さんは母さんに叱られた
なぜかって　叱られるまで手に持っていた物の存在を忘却していたからですよ
（危険なので良い子も悪い子も普通の子も真似はしないように）

自分が実家暮らしの時も
家の中で似たような事があり
基本しっかり者だけれども
時折ぽやんとした姉なのは分かってたので家族でそれとなく注意していた
（まず持ち歩いて怪我でもしたら危ないし、誤解をされるから）
まさか　何年も経った後に再びやらかすとは誰も思うまいよ…
クレーマー側から見れば
普通に暮らしてる人達の家に突撃した結果
無害そうな姉さんが包丁持って出迎えた画にはさぞかしショックを受けたことだろう

余談　その一件があってからクレーマーは随分と大人しくなった（これは父さん談）

ただ　悪質なクレームの被害に遭っていたのが実家に住む家族だけではなかったので決して同情はしないのだとか

実家の日常（ある日の変わり種）
終わり