賢者アークエット 2019-07-16 19:33:40 |
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【 柳緑の騎士オズワルド / アマニ旧市街周辺 】
>???(>66)
っはは、かみさまが、ないてらぁ……。
( 人間と魔の抗争により、元より豊かな地ではなかった。それでも、廃墟の隅には小さな白い花が生えていたし、どこからかやってきた強い種が根付いて群生する草木があった。そこに住む虫たちがいた。時折蛇や兎を見掛けた。隆盛の兆しがちゃんとある場所だった。それが、たった数時間で。とことんまで無機的に変貌したその場所を前のめりになりながら通り抜け、通り抜け、力尽きた。フッと糸が切れたマリオネットのように顔から崩れ落ちる。寒さを感じないほど冷えきった身体に降り掛かる雨はただ肌を打つ。謗りにも、慰めにも思えた。─『雨って、本当はかみさまの涙なんだって!』─幼馴染の能天気な言葉も強ち間違っていないのかもしれない。このまま大泣きして、再び命を吹き込む慈雨になって── )
……?
( ぼやぼやした思考から自分を引き戻したのは、黒い影。甲冑と思わしき金属製のすね当てが目に入る。見上げる元気もないまま、ただ黒く光る鎧をぼんやりと見つめ )
【選択:現れた影の主は?
∟①黒鉄の鎧に身を包む中年の騎士 】
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