主 2019-05-16 20:06:21 |
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>東雲 俊哉 様
お前は自分のことに疎いからな。自分のことを労ってやることも、忘れるんじゃない。( 彼はいつでも己のことを助けようと思いやってくれる。でも、それでは疲れてしまうにちがいない。現にこうして体調を崩してしまっているのだ。かといって彼がこの家を訪れなくなったらそれは寂しい。ただの我が儘は口には出さず、それでも"己のことは気にするな"なんてことも言えずに。コップの水がどんどん減っていくのを見て苦笑いする。やはり水分は必要だったようだ。心労はもちろんのこと、今は暑い。暑さでやられたというのも理由のひとつであるだろう。己も気をつけなければ、と思った。「作品を作る為にも必要なんだ。本棚はもうあってないようなものだしな」彼に本のことについて触れられれば、お決まりの言葉で受け流す。確かに崩れそうなほど積んでいるのは悪いとは思っているが、必要不可欠。これからも本の量は増えるだろうと思われ。「わかった、じゃあ運んでこよう」小さく頷くと、そのままリビングへ。まだ湯気を立てている朝食たちに目をやれば、お盆に乗せてゆっくりと運び。やはり今日も美味しそうだ。カップ麺で済ませるのも悪くないが、美味しい出来立ての食事はやはり食欲をそそる。それらを前にぐう、と腹の音が鳴れば、己も後で貰おうと考えて。彼の元へと運んでくれば、箸を差し出しながら尋ねて )俊哉。一人で食べられるか?
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