梨花 2019-05-12 12:29:21 |
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>608のに補足して、
"ルークスにヒビが入りやすい訳と壊れた先の結末"
としてお届けします。
こんにちは。私は、ルークスと呼ばれるマネキンに、ヒビが入りやすい理由を知る者であり、同時に、それを皆様に説明するために存在する者でもあります。嗚呼、その説明をするためにも、事前の補足をさせてください。
過去にシャーデンフロイデと呼ばれ、蛇神の-正確に言うならば、半身とも呼べる審判の葬儀屋の-下にいた際、ルークスは人間を愛するが故に、騙された事にも気付かずに殺人を犯したのです。
ところがある日、シャーデンフロイデの名を捨てる事になった日。彼はとある勇敢な女性に会いました。もっとも、彼女こそが彼の目を覚まさせるきっかけとなったのですが。最期の時、彼女は彼に、「お前は言われた事しか出来ない人形なのか?違うだろう。お前は意思を持っている。ならば、お前自身が正しいと思う道を進め」と遺しました。その言葉に心を打たれ、ルークスは以後殺人を止めました。そのために、蛇神から見限られ、路地裏のゴミ置き場に棄てられたのです。
本題ですね。ルークスにヒビが入りやすい原因となっているのは、蛇神の呪術です。ですが、蛇神自身は何もしていません。体内の邪気が多くなればなる程身体が損傷するように、棄てる前に呪術式を掛けた。それだけで、自然と崩壊するのですから。
そして、今は顔に留まっているヒビが全身に回り、崩壊したその時。そこに残るのは、極めて小さな金庫のような物体のみ。しかし、そこにあるのは以前の彼ではありません。一体何処から出したのかと気になる程の刃物を小さな箱の中から出して、新しい身体を求めて彷徨し、気に入る身体がないと言って大虐殺を行うのです。
……それが、私の正体です。
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