悪魔の子(一対一BLなり)

リリィ
……えっと、君の部屋は…あの子に
案内してもらって…ほしいな。
エスメラルダさーん！

エスメラルダ
…あら、リリィ坊っちゃま。
何かご用ですこと？

リリィ
…この子を…空いてる部屋に案内してほしいんだ。

エスメラルダ
またそんな子供を買って来られて…。
お姉さまがお怒りですよ？

リリィ
…で、でも…可哀想だったからさ。

エスメラルダ
…はぁ…まあ、よろしいですが。
(ネイビーを見やる)
私についてきて下さいませ。

…(リリィに一礼してついて行く

エスメラルダ
…ここが貴方のお部屋ですわ。
困ったら、あの眼鏡をかけたメイドを
呼んでくださいませ。マリアさん！
(眼鏡を掛け、髪を三つ編みにしている
もっさりとした雰囲気のメイドを指差し、呼ぶ)

マリア
…ひぇ！な、何ですか？
(急に指差され、裏返った声を出す)

エスメラルダ
貴女にはこの子のお世話係を命じます。
しっかりと働くようにね。

マリア
は、はいっ！
(ネイビーに歩み寄り)
わ、私はマリアと言います！
よろしくお願いします！
(頭を床にぶつけんばかりに下げる)

…………(ペコっ

マリア
で、では！私は夕食の用意がありますので！
(転びそうになりながらもキッチンへ)

……………(出ていくマリアを見ながらぺたっと座り込んで口に貼ってあるテープ剥がそうとする が…身体に力が入らずに断念する

リリィ
…………
(ガチャリ、と扉を開けて、心配そうに覗き込む)
…ど、どうかな…？…嫌だったりとか、ない…？

……！…(コクっと頷くと

リリィ
……そのテープ、剥がそうか？

………(顔リリィの方に向けて取ってほしそうな顔をする

リリィ
…ん、分かった。
(テープを口から剥がし、ゴミ箱に捨てる)

んっ……は…………(口をあらわにして楽になり少し息を吐いた口には鋭い牙が見える

リリィ
…悪魔っての、本当だったんだね。

あ…ご…ご主人様……はじめ…まして…俺を買っていただき…ありがとうございます…。靴だってお舐めします…椅子にでもなります…ので…あの…捨てないで…下さい…(目の前に跪いて顔を見る

リリィ
……え、そんな酷い事しないよ…！
それに、捨てないよ…！

っ………安心…しました…ご主人様……一生ついて行きます…(足元に擦寄る

リリィ
…うん。これから、よろしくね？

ローズ
リリィ。お前、またそんな子供買ってきたのか。
結局最後にさ、そんなドＭの面倒見るのは
アタシなんだから、手間増やすなよ…。

リリィ
…ごめんなさい、でも…ちゃんとこの子は、
最後まで面倒見るから。

ローズ
…っは、まあ良いよ。
(ネイビーに歩み寄り)
どうも。アタシはローズ。こいつの姉さん。
あんたは？

あ…はじめ…まして…。ネイビー…ストーン……です。(ペコッと頭を下げる

ローズ
ふーん、ネイビーねぇ…ま、よろしく。
…くれぐれも。弟にドＭ言動だけは
しないでくれよな。リリィは天使なんだからよ。
(肩を叩き、ぼそりと呟いて部屋を出ていく)

リリィ
…え、えっと…今のは、僕の姉さん。
悪い人じゃないんだけど…気が強くてね。

あ…いえ……大丈夫です…(見抜かれてる…)