名無しさん 2019-03-16 23:21:22 |
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海翔君〉
(此方の反応に驚いたのか、問い掛けてくる相手の声に首を傾げる。彼には自分より優しいところが沢山あるし、本質的に彼は「良い人」なのだろう。自分とは違う、と一線を引いてしまうのも事実なのだがそんな風に考えてしまうのはいつものことでもう慣れっこであり。相手の言葉にキョト、と目線を向ければ頭の中で整理をしないままに言葉を述べて。)
「…なんか、堅い人だと思ってたから口調、とか受け答え、とか…余計に優しく感じる、っていうか」
(言葉で説明するのは難しい。言葉は自分の所有物なんかじゃない、言葉は発して仕舞えばもう取り戻すことのできない代物だ。何度後悔したとしても、何度神に懺悔したとしても、言葉を取り戻すことは不可能で。言葉を選びながらそんな風に告げれば相手の言葉が聞こえてきて。何か言っているのは聞こえたのだが、きちんと聞くことができず。首を傾げながら問い掛けて。)
「…?今、何か言った…よね、?…聞こえなかった」
咲月君〉
(周りは皆歳上。元々の性格がそうなのか、他人と比べてしまうのは自分の悪い癖で。何かをする度に、誰かが何かをしているのを見る度に、自分の行いと比べてしまう。自分ならああしていただろう、けれど相手はもっと確りとした受け答えをしていて__そんな光景を見る度に劣等感が生まれてしまう。気にし過ぎだというのは分かっているのだけれど、そう理解しても答えを出せないのはまだ「大人」には程遠いからなのだろうか。相手の様子を伺いながら目線を向ければ、彼は微笑んでおり。こうして笑顔をいつでも浮かべられるのは「余裕」という言葉でしか表せないのだろう。相手が此方に感謝の言葉を向ける為に困ってしまうのだが、相手の言葉に返し。)
「…うん、大人っぽい。…色んなこと知ってるし、器用だし…余裕があるから」
(自分にないのは「余裕」だと思う。他にも欠けているものは沢山あるけれど、自分には平静を装う為の余裕というものが存在しない。相手のようなリーダーシップもなければ余裕もない、欠けているものだらけではないだろうか。自分の気持ちを真正面から伝えるのは苦手だし、空気が読めるかどうかは分からないし、コミュニケーションはそもそも苦手だ。そうなってくると自分には何があるのか分からなくなってしまう。今は司書という夢があって、大学で勉強もしているけれど。夢が叶う確率の方が少ないし、自分の夢が叶う保証すらない。けれど不安ばかり抱えていても意味がないことは分かっていて、自分もいつか相手のように余裕を持てる大人になることを信じるしかない。少々早足で彼へとついていけば、彼の言葉にキラキラとした瞳を見せながらコクリと頷いて。)
「…うん。見つかれば良いなぁ。…夜桜、かぁ。…行きたい。絵、描きたい」
咲月君の背後様〉
( / いえいえ、大丈夫ですよ。寧ろ進めてくれて有難うございます。)
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