悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(軽い目元への口付けと共に出迎えてくれる彼。少々行き過ぎなのではないかと思うが彼なりの挨拶だと思えば心地よい。夕飯の準備に取り掛かりながら明日のお出かけをデートと例える彼には今までの言動から多少の引っかかりは感じつつ冗談だと思って軽く笑って。「誰かと出かけるのは久しぶりなので楽しみです。昔はよく妹や弟と街へデートに行ったんですよ。お金が無かったので見るだけでしたけどね。」彼と同じようにデートを強調させて言えば過去を懐かしむように無意識に彼に弟を重ねて見れば微笑みが僅かに哀愁漂うものになる。しかし彼と街へ出かけることは本当に楽しみで野菜を洗って切る姿は上機嫌。りんごを手に此方へ来る彼に問いかけには一度手を止めてそちらを見て、「お店の方が勧めてくれたんです。この時期は蜜が多いので甘くておいしいんですよ。食事と一緒に切ってお出ししますね。……林檎、なにか気になりましたか?」店主もとてもいい人なのだと説明を交えながら林檎を購入した時の経緯を楽しげに話すも、彼が人間の食べ物について聞いてくるのも珍しい。たまたまかもしれないが、一応赤い果実の名も添えて尋ねてみた。そこでふと彼の袖元に目がいけば、随分袖があまり彼の手がほとんど隠れてしまっていてやはり大きかったかと。これはこれでかわいらしくもあるが何かと不便だろうと彼の細い腕を手に取ると片方ずつ丁寧に袖を折り曲げて、ついでに足元の裾もちょうど良い長さにしてやり。「弟にもね、こうやって私の古着を着せていたんです。本当は新しい服を買ってあげたかったんですけどね。」立ち上がりながら少しだけ眉を下げて穏やかな声で話せば再び調理をはじめ、手際よくシチューを完成させると皮を向いて切り分けた林檎もお皿に乗せて一緒にテーブルに並べて。「そう言えば、カルマさんにも家族はいるんですか?」人間同士でもあまり触れないようにする話題ではあるが、もし彼に家族、もしくはそれに近い存在がいるなら今更だが此処に遅くまでつなぎとめておくのも悪いかと思い、席に座るよう促しながら聞いてみた。)
(/体調の方よくなったようで安心しました。またお加減が優れないときやお忙しいときは気にせずおやすみくださいね!こちらこそよろしくお願いします。こちら蹴り可です。)
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