悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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────有難う。リュカのおかげだ、俺が自我を保てたのも、この傷を癒せたのも。ほんとに貴方に助けて貰ってばかりで俺は何も貴方に与えられていない…リュカの優しさに救われた、身体だけじゃなく心も。そんなリュカを思うと苦しいんだ、なんか胸が苦しくなる上手く言葉に出来ないけどこんな感覚はじめてだ。
(体の負担にならないよう相手を優しく立つように促す。優しく泥を取り払われた手を握るとその手をそのまま自身の胸元へと押し当てた、時折感じるこの胸の微浸る痛みは相手の事を思う度に頻度をましていく、顔を顰め初めてのそれに戸惑う表情を浮かべるもこの感覚が決して嫌という訳でもない。唯、初めての経験まだしもこの長く生きてきた数百年という月日の中でまだ知らないことがあったその事実に少し不安を抱いていた。だが、この感覚を追求するよりも先に自身がすべき事はリュカへの恩返し、幾分かましになった空腹は相手の分けてくれた血液のおかげだ相手から投げかけられた問いにリュカらしさなのか少し場の外れた質問に苦笑を交えながら「美味しいかどうかなんて俺の味覚の有無だけどリュカの血は…うん。美味しかったよ。」また飲みたいな、そんな軽口を添えて微笑みながら答えた、口の端に着いていた血を拭おうとするもボロボロになった服の裾を摘んだ、丁度のタイミングで服の安否を心配する、リュカに頷きながら「さすがに服は駄目そうだな。そうだ、リュカが俺の服選んでよ。特にこだわりなんてないからさ、リュカの選んだ物ならなんでもいいからさ。」ほぼ毎日来ていたこのスーツにも飽きたところだ、思い浮かんだこの提案に満足し相手の手を引っ張るようにまずは彼の家へと歩みを向けた。)
(大変お待たせいたしました。随分短めな文になってしまった事お許しくださいませ。まだ本調子ではないようでまた徐々にペースの方を上げていきたいと思います。本当にすいません。)
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