悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(心の蟠りが消えていった、抱き寄せられた腕から伝わる彼の言葉と伝わる体温にそっと目を閉じた。彼から紡がれる言葉は、心の中にあった闇を次々と打ち消しおちつくような優しく柔らかみのある其の声で優しく諭してくれる。凛とした意志の中に、心を包み込んでくれるその声色はきっと悪魔である自分の事を考えての言葉だったのだろう。傷を抉っていた手は、やんわりと制しされ少し強めに掛けられたその言葉には付けるいい訳もなくただ黙って聞いていた。言葉の一つ一つに込められた彼の感情を回された腕伝いに感じれば心に残った最後の感情は彼への愛情だけだった、彼の事を考えるだけで血が沸騰するように胸を羽でくすぐられているそんなもどかしくもどこか嬉しく思ってしまう曖昧ではあるが確かな感情がのこっている。心の中は温かくとも、血を大量に流している身体はそろそろ限界のようだった。意識が朦朧とする、魔力も半分が減りその上大怪我を負っているのだ消耗し続けるその魔力は自分自信の身体へと脱力とそれに加えて酷い空腹を感じさせる。喉の異常な乾きと飢えは今の体には相当こたえるもので立っているのもやっとの足は膝から崩れ落ち苦しみを表す呻き声をその口から漏らす。霧のかかった意識の中で、頭を支配しているのはまずこの空腹を満たすことそれに合わせて口の端からのぞく牙は何かを求めるように疼き出す。「…リュカ、また俺はお前の言葉に救われた…んッ、だ…だからお前を傷付けたくない、俺から離れろッ。」疼く牙は目の前の相手を狙っている、自分の意思とは裏腹に勝手に主張するそれに相手を守りたいとその意思のみが僅かな理性を抑えてくれている、相手の身体を離すように押し返すも力のこもらないその腕は震えていて、相手の体はぴくりとも動かない。それでも距離を置くために大きな翼で自身の姿を包む様に隠した。今の自分はまるで操られたかのように飢えたケモノのようなその様子に伸ばした羽根から赤く、睨みつけるような目線と共にその瞳だけを覗かせていた。)
(/いつも、ご迷惑を掛けてばかりですが優しく丁寧に対応してくださり感謝致します。
その分思いっきりカルマを振り回してやってください(笑)この頃寒い日が続いております、神父様背後様もお身体の方お気をつけくださいませ。)
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