悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(微風に吹かれて木々達が心地よい音色を奏でている、時折きこえる動物の鳴き声に遮られた光は小道を照らすスポットライトみたいにそれを照らしていた。大人しく相手の腕に抱かれて、優しく撫でられる度に、無意識に喉がなる目の先に出された猫じゃらしに目線を右往左往させながらも「…そんなんで、つられないからね。」と口を挟むも、目は一向にそれを捉えて離さない。
────ここまでは平凡だった、ただの日常だったのに、腕に抱えられたまま森の奥へと教会からだいぶ離れた場所で事は起こった。目を瞑りたくなるほどの突風に聞き覚えのない声がした、品のない笑みを浮かべた相手は一体何者なのか、だがそれは直ぐに理解できた自分を取り巻く呪印が全てを物語っているのだから。青白く光を放ち徐々に身体の自由を奪っていくその呪文は、悪魔を退治する者悪魔祓いがよく使う呪法だ。それを理解した時には、体中の毛を逆立たせ鋭く牙を向き、血走った目で目の前の相手を睨み付けていた。「貴様、リュカを利用したのか。貴様如きが…それに俺の名を気安く呼ぶとは、その身一つでは補いきれぬ程の罰を受けたいみたいだな。」地を這う様な低く唸るような声色で、名前を呼ばれた事への憎悪と神父を利用された事への憎しみで体中の血が沸き立つ感覚に獣の如く呻き声をあげる。相手は錯乱のつもりなのだろうが、まるでリュカが自分の意思でこの罠へと仕向けたように回りくどい言い方なんぞに容易く騙される程生温い感情など彼には抱いていない。それに少しの違和感はあったのだ、言葉を詰まらせたリュカの表情には何か引っかかっただが、悪魔祓いが直接関与している等とは考えにくく自身の考えの甘さにも腹が立つ。腹の奥でかさを増していくとめどないこの怒りは内側から自身を焦がすかの勢いで熱を帯びていく、それに身を委ねるように取り囲んでいた呪符を踏みにじり猫の姿から巨大な大蛇へと其の姿を変貌させた。黒い鱗に身を包み赤く、怒りを灯した双方の瞳で再び悪魔祓いを睨みつけるが相手はまだ不敵な笑みを浮かべている、その余裕は本来の名を知ったからなのか、それともその手に握られている剣からなのか、異様な雰囲気を醸し出すその剣には若干の魔力を感じる。「…その剣、もしや悪魔を払う加護を受けているのか。」魔力の込められたその剣には、物理攻撃をダメージとしない悪魔を退治するために特別な加護をうけた物のようで、相手との距離をとりつつ長くしなやかに動くその体で相手の周りをぐるりと囲む。暫し、静寂な空気が流れた、双方とも息を潜めその場の時間が止まったように鋭い視線を交えたままその間を殺気を含んだ風だけが通り抜けていく。突如としてそれは破られ、動き出したのは悪魔祓いだった剣を構え正面から振り翳すそれを避けようと体をひねらせるも先程踏んだ呪符のダメージで数テンポ反応が遅れてしまった───ズブリ。体の中に固く冷たい感触を感じた、魔力が吸い取られていく感覚に鋭く声を上げるも大きく開かれた大蛇の口は悪魔祓いの腕へと噛み付いた。瞬時に身を引き、神父の身を守る様に彼傍へと身を寄せれば刺された所からとめどなく血が流れ出ている地面の草を黒く染め上げ、赤黒い霧のようなものを出すそれは自分が受けたダメージの位を知らせている。それは相手も一緒だろう、噛み付かれた腕を抑えながら苦しみに呻きをあげる相手に再度威嚇するように喉を唸らせた。「…すぐには死なせない。体に回っていく毒に苦しみながら?き、**。」ただ噛み付いた訳じゃない体の中をゆっくりと循環し、聴覚、視覚、味覚、体の自由を蝕むこの毒できっと悪魔祓いは死ぬだろう。その場で膝をつき無様にのたうち回るそれを見ながら、神父へと目線を向けた。)
(/悪魔祓いの武器については、妥当な剣という事にしてしまったのですが大丈夫でしょうか?、意味のわからない文をダラダラと書いてしまい読みにくさが倍増しております、(泣)なかなか一人目線の文章しか書けず、意味のわからない点などがございましたら、言って頂いて大丈夫ですので!
迷惑な事なとありませんよ、毎日楽しくお話出来てとても嬉しく。これが一日の楽しみになっております。少し返信の方が遅れてしまい申し訳ございません。)
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