悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(相手の腕がぐるりと首元を包んだ、そのまま頭を相手の肩に預けるような体制になり、ふわふわと後頭部を優しく撫でられる。抱きしめられ密着した身体から体温が自身へと流れ込むように、抱擁された驚きで目を瞬かせた。駄目だ、彼の優しさは自分が求めたものなのになんでこんなにも後ろめたさが強くなるのか、分からない。いや、分かっているのに自分の本能が隠しているのかもしれない、離された身体にまだ彼の体温が残っている。この時だけは、この短い夜だけは自分も人間の真似事をしてみよう、普段の自分と少し懸け離れた自分へと切り替えれば、きっとこの気持ちにも余裕ができる。「泊まらせてもらおうかな、もう夜も深い事だし…。」止まる提案をしてくる彼だが、ベットは2つあるのだろうか。この家の構図からして、無駄なものは置いてないように思われる無論来客用のベットなど備え付けられていないだろう。相手の言葉に頷きながらも疑問を浮かべたが別に深刻に考えることでもない、1つしかないなら一緒に寝ればいいし2つあったとしても今はこの温もりに触れていたい。悪魔に極端な睡眠は必要ないが人間の真似事として長い年月を生きるものとして真似事の類だが目を瞑り夢を見ることだってできる、睡眠という人間に備わった欲求は寝ることでしか解消できない明日も朝早く起き仕事のある彼にはそろそろ遅い時刻になるだろう、先程から自身を見てばかりでろくに食事を取っていない彼を急かすように「…人間には睡眠も大事だけど食事をとる事も大切なんじゃないの…?」家に着いた時から忙しなく立っている彼に自身の座っている隣のスペースをポンポンと叩いた。冷めてしまった料理は、全て残さず平らげた、胃にずっしりと重量を感じつつソファーから立ち上がると彼へと振り返り。「…少し外に行ってくる、寝る支度が済んだら呼びに来て。…その、料理…美味しかった。」なれないお礼に、少し早口になってしまった気まずさから、すぐさまドアノブへと手を伸ばし神父の家を後にした。暖かい室内とは裏腹に外はとても冷え込んでいる、低い位置にあった月ももうあんな高くへ、ぼんやりと光を放つそれを見上げながら家の周囲を歩いてみた。今夜は月が明るい、くっきりと見える夜の風景を横目に彼の家の庭にひっそり咲く薔薇の花を見詰める。赤い花弁に、繊細な棘を持つその花はこの月の光のせいかとても美しく見えた。まるで彼のようだ、切実にただ前を向いて美しく咲くその薔薇は酷く彼に似ていて、徐に手を伸ばしそれを摘み取った。ちくりと鈍い痛みが指先に走った、棘が刺さった傷からはぷくりと血液が盛り上がり、その赤い花弁へと数滴落ちていく。じわりじわりと侵食するように、赤い花弁はすぐさま黒く漆黒の薔薇へと変貌していのだ。この様子が今の様子に少し似ている、そんなことを考えながら唯ぼんやりとそれを見ていふだけだった。)
(駄作だなんてそんなことございません!!!神父様のお返事にはいつもドキドキさせられています。こんな生意気な悪魔を優しく包み込むように接してくれるリュカ様は本当に天使ですよ(笑)私め本体も、攻めのくせに全然それらしくないように感じるのですが大丈夫でしょうか?(汗)ご要望又はご意見ご指摘の方もじゃんじゃん言っていただいてかまいませんからね!!)
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