悪魔の囁き

悪魔の囁き

悪魔  2018-11-04 19:58:34 
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…嗚呼、神父様。

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  • No.35 by カルマ  2018-12-10 23:15:28 

(───パチンッ、その刹那指を鳴らす乾いた音が響いた。二人しかいない礼拝堂に谺響する、ひんやりと冷たい空気が徐々に足元を這っていく、短剣を握り血眼で怒りを露わにする町の男はまるで時が止まったように動かなくなった。まるで一時停止された映像のように蒼白で、怒りに歪めた顔はそれ以上動かず。微かに揺らめいていた蝋燭の灯火も今や置き物のように止まっている。「今晩は、神父様。」勿論動けるのは自身と神父様である彼のみ、そんな彼にごく普通に挨拶を交わした。ひょっこりと町の男の背中から顔を覗かせにんまりと笑みを向けた、だが徐々に歪んでいく表情に自身の目線は前の重ねられている手に集中している。確かこの男は、先程契約した娘の父親、短剣を握り締めこの場にいるということは生憎神父に助けでも求めに来たのだろう。だが純粋に神父様と手を重ねている時点で気に食わない、彼の手を取り先日もしたように軽くリップ音をたててキスを落とす。上書きの意味を込めたこの行動は、先程よりも嫉妬心を軽減してくれた。くるりと背を向けて手を伸ばす。素早く男の手から短剣を抜き取った、空を掴むように曲げられた手は動くはずは無くそれを手で弄びながら口を開いた。「…この男の娘は自身の意思で、自分から俺と契約をちぎった。どんな娘よりも美しく、この世で1番の美貌を、だなんて欲望の塊だよね。これは当然の報いであり、貰うべき代償だと俺は思うよ。」当たり前だろう?と言いたげに言葉を紡げば刃の側面を指で謎る。次の瞬間、その刃の先端を町の男の首元に突き立てた。わずかな先端が皮膚に食い込み赤い一筋の線が首元から鎖骨にかけてゆったりと流れていくその様をただ平然と見届けている、「この男の胸には、僅かな憎しみの種が芽生え始めている、こんな醜く愚かな人間などに貴方のような人が付き合う必要はない…そうでしょ?届きもしない祈りを捧げるよりも、こちらの方が合理的で、楽な筈だ。」男の首元から離れたそれは赤い雫を垂らし今度は目の前、神父の方へと矛先を変えた。ポタリポタリと床に紅い花を描くように牙を剥く、少しずつ室内の温度が下がっていくこの空間で相手は何を思っているのだろう。例え彼でも恐怖心ぐらいはある筈だ、恐怖に怯えるか或いはこの場から逃げ遂せるのか、分からない。目の前の彼の様子を伺うように先程と打って変わらない表情で見つめていた。)

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