悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(彼の涙は頬をつたり地面へ、雪の表面をじんわりと溶かしてその瞳からとめどなく流れていく。自分が最低なことをしている自覚もあるし、彼の心を解放するための荒治療だと自分に言い聞かせてこの仮の姿で微笑み続けた。檻から解放された表情は以前に見え隠れした影も消えて、流れ出る涙を指で拭ってやれば呪文を解いて。「───リュカの残りの人生を共に過ごせるなら俺はそれだけで満足だよ。貴方となら、つまらない日常も退屈なこの人生も宝石みたいに大事に大切に過ごしていける。…そんな気がするんだ。」二人なら大丈夫、リュカの人生。人間の寿命なんて悪魔にしてはほんの数秒かもしれない。それでも構わない。彼と過ごせるならこの心に抱く感情を忘れない限り悪魔としてじゃなくカルマとして彼と歩んでいけると思えた。近づいた相手の唇に、自身のを重ねて。彼の存在を確認するように深く、優しく彼から伝わる体温に頬に触れる彼の涙を感じながら愛を確かめた。唇を離し、互いの早くなった鼓動と呼吸を落ち着かせそっと抱き締めればそのまま後ろに倒れる。雪の冷たさが以外に気持ちいい、目を細めて彼に微笑みながら「俺、悪魔でよかったって初めて思えた。あの日、教会を襲おうとしなかったらリュカには出会えなかったしね…」軽く笑い声を上げながら、腕の中にいる相手の目は腫れていて「泣き過ぎだよ。目が腫れちゃってる…」白い雪の中、彼の目は一段と浮き出ていて、この瞬間を忘れぬ様心に焼付けて胸元のブレスレットを握りしめた。)
(/大変お待たせいたしました!リュカ様背後様のお優しいお言葉と十分な休養により体調も改善しました。長い間お返事の方返せずにすいません。(泣)リュカ様背後様も体調にはお気をつけて、また今後もよろしくお願い致します!!!)
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