悪魔 2018-11-04 19:58:34 |
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(帰宅してテーブルの上の物を整理していると背後から何かに包まれ突然のことに小さく肩が揺れるも彼だと分かると、ふふと笑いを零して、「カルマさんがずっと診てくれていたからですよ。───貴方は平気ですか?」くるりと彼の方へ体を向けて微笑めば、まだ爪先が白い手で彼の頬に触れて。体調はもちろん食事のこともあるし人のことより自分自身を気にかけて欲しいと願いを込め親指で目元をそっとなぞる。雪、という彼の呟きにその視線の先を辿り再び彼の顔を見ては珍しいのかとやや首を傾け。「…外、出ますか?」彼の体調は気掛かりだが、折角の雪を共に楽しみたい気持ちもあり、先程購入した彼へ渡すつもりの物はズボンのポケットに忍ばせコートを着直して。そして自分の巻いていたマフラーを彼の首に綺麗に巻き付けてやると手を取り共に外へと出た。またひんやりとした空気に曝されるも彼と一緒というだけで先ほどより暖かく感じこっそり微笑めば、一度手を離して数メートル先まで歩きそっとしゃがむと柔らかめの雪を掬って、「冷たい…。」と当たり前の感想を一言呟いて暫く、突如振り返ると掬った雪で作った雪玉を彼に向かって投げつけて。見事命中したそれに珍しく童心に返ったようにクスクスと笑いを零して再び屈んで雪玉を作ると二個目を投げようとし…、)
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