( 指名制 / 無登録 )　皆でつくる物語　( 3L )

( 渡辺 曜 )


>河野くん


河野くんね、宜しく。え、あー...バレてた？だめだなぁ、私。もっと上手くやらなきゃ...あっ、そうだ。河野くんもさ、ちゃんと気持ち伝えなきゃだめだよ？褒め言葉はスラスラ言えるのにいざとなったら、ね？
( 勿論梨子が想い人の名前までは教えてくれるはずもなく、デートのときのバイトを回想してみて思い出したのは“河”の一文字だけ。具体的な名前はちゃんと把握出来ていなかったのか確かめるように彼の名前を復唱し。うちっちーが挙動不審だったと指摘されると、これからは気付かれないようにしなくてはと苦笑いしつつ気まずそうに目を逸らして。梨子は己がうちっちーの着ぐるみに入っていることを知っているからきっと己が二人のデートを覗き見したこともバレていたんだろうと申し訳ない気持ちになり。話題を何とか己のうちっちーについての話から変えようと考えては、何を思いついたのかにまりと口許を緩めてからかうように告げ。皆までは言わないものの彼のことをヘタレだと言いたいのは明白で )
ね、梨子ちゃんへのプレゼント買いに行くなら一緒に選ばない？私もイブにやるパーティー用のプレゼント買いに来てるから。