√ 2018-08-13 18:48:53 |
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【 ダタハ / アザネリア関所 】
>>メリー、レイリア、周辺ALL
(トン、トン、トン。規則的なリズムで、人差し指を膝頭に打ち付け続ける。もう片方の腕の肘は足の上に置いて、頬杖をつくような姿勢だ。辺りは不自然なほどに静か。先ほどから、関所外からの戦闘音も聞こえてこない。もし戦闘が終わったなら、グレルとクーリャンがこちらに戻ってくるはず。仮にあの2体が敗北を喫したとすれば、彼らを撃破した人間がここへ訪れるはずだ。だがそのどちらでもない。相討ち――否、それも考えにくい。急所を貫けば死ぬ人間と違って、己らは不死だ)
どォー……も、キナ臭ぇんだよなア
(メリーがちょうど階段の一段目の足をかけた瞬間、青年は独り言をつぶやいた。まるでメリーの姿が見えているかのような、絶妙なタイミングで。だが正真正銘、青年にメリーの姿は見えていない。……だが。アンの大袈裟な傷口から滴り続ける血が。地面に、誤魔化しようのない存在証明を点々と刻みつつあった。未だ青年はその血痕に気づいてはいないものの、この静寂を訝しんでいる彼が緋色たちの存在に気付かないという保証はどこにもない)
(その時。微かだが、確かな音。金属が関所の壁に当たった僅かな音が青年の耳に届いた――レイリアの放ったナイフの音だ。だが、青年の腰は上がらない。この物音に飛びつくほど、脳筋というわけではない彼は、而してゆっくりとその場で立ち上がった)
……ははーん? あいつら、しくじったのか
(彼の顔に張り付くのは、仲間の失敗を喜ぶ歪んだ笑み――ではなく、立ち昇る会敵の香りを嗅ぎつけて胸が躍る、純粋な笑み。先ほどの物音、十中八九人間の、緋色たちの罠。大方、グレルとクーリャン、ひいてはナハトとの戦闘能力の圧倒的な差を学んだ彼らが、搦め手でこの最終関門を突破しようという魂胆なのだろう。そう判断したダタハは、階段から一歩も動くことなく、その場で魔導を発動させる。突如、足元が、地面が微かに震え始める。否、厳密に言えば足元に敷かれた砂たちが、意志を持っているかのように振動している)
怒らねえから出て来いよ。歓迎するぜ? なア、太陽さんよ
(気配はない。匂いも、もちろん姿も。だが、この関所の中にソレイユ旅団員がいる――ダタハはそう確信していた。愉しそうに弾んだ声音で言葉を紡げば、まずは手始めに物音がたてられた場所である、ポータルの正反対の方向へ狙いを定める。攻撃方法は、砂。足元にある砂を一点に凝縮し、魔力で密度を上げて鉄球と化したそれをぶち当てた…が、無論そこには誰もおらず、回避行動をとったような音や誰かの悲鳴は聞こえてこなかった。その一撃を皮切りに、ダタハは両手をその場で広げる。たちまち空中に顕現していくサッカーボール大の硬い砂の弾を、手当たり次第に関所中に隕石の如く降り注がせ始めた。幸いなのは、メリーとアン、そして自分のいる階段は攻撃対象に入っていない事か。だが、ポータルに続く扉は閉ざされている。こちらから押せば開くだろうが、無音でとはいかない。メリーが階段を上り切ったとしても、アンを背負いながらでは扉を開くのに十秒弱かかってしまうだろう。それに、扉の軋む音もダタハの耳に届いてしまうはずだ。それにプラスして、階段には点々とアンの血痕が刻まれ続け、なおかつ隠匿もあと何分、何秒続くのか分からない)
【前レスの主文でリーちゃんのことをアーちゃんと書いてしまっていました、申し訳ございません……!
ダタハは、緋色たちの存在に確信は持っているものの、どこに何人いるのかは分かっていない状況です。立ち位置は、階段から一歩も変わっていません。アーちゃんやイズイズにも何か案があるかと思い待っていましたが、一旦レーさんがナイフを投げたという体でレスを返させて頂きます】
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