赤の女王 2018-03-04 13:31:36 |
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(今度はフォークを持ち上げて、ミニケーキを見つめる。見た目の色でおおよその味の予想は立つけれど、緑や青といった色は何なのか。訝しげな表情で緑色のケーキをフォークの先でツンツンと突いてから、一口よりも少し小さめのサイズを切り取って口へ運ぶ。一体何の味だろう。そんなことを考え飲み込んだところへ、帽子屋の名前を聞くとパッと目を見開き。「ぼ、帽子屋さん!?
あの、そうね。化粧のことも聞きたいし……」あんなに素敵な化粧品をどこで手に入れるのだろう。そして、それを使いこなす彼の姿を思い出せばうっとりと目を細め。「そういえば、例の口の悪い芸術家とやらはいま仕事に行ってるの?」ふと、ここへ来る前に聞いていたもう一人の人物のことを思い出しては首をかしげ。先程、自分が起きている時間にはみんな作業に、と話していたから、その芸術家というのも出掛けてるのだろうか、と頭の片隅で思い当たれば、自分の口の悪さをすっかり棚に上げるように問い掛けて)
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