ほのか 2018-02-25 17:46:31 |
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「その歌は、あなたのおばあさんがそのまたおばあさんから聞いた歌かも知れませんね。戦争を経験された方々は、他人に迷惑をかけまいと、そのようにおっしゃる方が大勢います。しかしですね、人間というものはお互い迷惑をかけあって生きているのです。あなたにもいずれこのことがお分かりになります。」
朝が来た。みんな起きた。寝ているのは女と神父と交代した看護師と女2の3人だ。
「先生。これからどうします?」
カレシが問うた。しかし”女医”も途方に暮れていた。
「アネキ。この病院から出ないと、非常食もそんなには保たないぜ。」
『ん?「非常食もそんなには保たない」って?』
この病院は医科大学の附属病院だ。”女医”たちだけでなく、入院患者も含めたくさんの患者や医療スタッフがまだ残されている。自分達だけで非常食を独占することはできない。
「あたいにはまだやることがある。」
「なんです?先生。」
「あたいは病院に残っている他の診療科目のドクターやスタッフと連絡をとってみる。それに、男の回復もまだかかりそうだしね。」
銃火器を扱えるのは女と女に腹を撃たれた男の2人だけだ。非武装のまま院外へ出るのは危険すぎる。”女医”は、院外から食料や医薬品を調達するためにも銃火器を扱えるあの2人が必要だと考えた。
「先生~ちょっとかまへん?」
女1が横から話しかけた。
「ウチのおっぱい噛んで死んだゾンビ何やけどぉ~。」
「ゾンビがどうしたの?」
「死んだら人間に戻ってた。」
オトコがさらに横やりを入れる。
「元々人間なんだから当たりめぇじゃねーか!大阪のフーゾクはアタマまでヤられてんのか?」
『元々人間・・・。』
”女医”に1つのアイデアがひらめいた。。
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