主. 2018-02-02 02:06:06 |
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(1日の終わりを知らせるチャイムが学校に鳴り響く。皆が足早に各々部活動や帰路に着こうとする中、マイペースに帰り支度を進める。いつだって最後に近い緩慢さで、友人を待たせる事も多々。帰り仕度を終え、彼の机の方に目を向けるが、近場の女子生徒に話しかけられているのを目にする。会話の内容は聞き取れないが、やけに距離は近く耳元で語り合っている。普通の声で話す内容ではないのか、と憶測を。一見、彼女とは違う女子生徒、彼の容姿や社交性を考えると引く手数多なのは容易に考えられる。腹の底に募る苛立ちにも似た感情。足を進めそうになるが、以前の彼女のように遮る事はなく思いとどまる。2人の話は公にしていい内容ではない事は見て取れ、2人の秘密だと考えると更に嫉妬にも似た感情さえ芽生える。今日は1人で帰るかと一息ついたところで彼がくるりと振り返り己の元へ歩を進めた。手を振られ、自分だと確信すると振り返す。「話は終わったのか、」と遠回しに詮索するような問いを。)
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