主. 2018-02-02 02:06:06 |
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嗚呼、また明日
(もう時間か。彼の掌の感触を確かめるように自分で自分の髪に触れる。一日の楽しみを奪われたような感覚に陥りながら何故自分よりも付き合いの浅い女を優先するのかという思いが頭を過ぎりゾッとした。自分は何様のつもりなのかと自責の念に苛まれていれば、ポケットに入れていたスマホから着信音が鳴る。無心で電話を取れば、スピーカーから聞こえる音声に安堵する。何度か言葉を交わしながら「今日先輩の家行ってもいい?一晩だけ泊めてほしい」と甘えるように質問。すんなり快諾する声を聞き取れば目的の場所へと向かって。)
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(彼女と一晩を明かしそのまま直接学校へ登校すれば、見知った顔におはようと挨拶を。そのまま自分の席へ腰を下ろしながら幼馴染が座る机へと視線を向ける。まだ来てないか。寝不足の眼を擦り乍欠伸を零し近辺の席の生徒と適当に雑談をして。窓の外から見える校庭をぼんやり眺めていれば、1人の生徒に目が釘付けになる。間違いなく、昨日教室へ来た遼の彼女だった。瞬間、「ちょっとトイレ行ってくるわ」と立ち上がれば早足で校庭へと駈けて。)
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