語 2018-01-26 23:18:09 |
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>伊賀島さん
( 紳士、だなんて初めて言われた。固まりそうになる身体を出来るだけ自然に動かし、曖昧に首を振る。度々調子を狂わされながらもソファーに腰掛けた彼女の前に立ち、再び情報の整理を始めた。読み聞かせみたい、と燥ぐ彼女に下手な笑顔を浮かべ、ギイギイとうるさかった脳内が静まり返ったのを機に相変わらずマイペースに紡がれる言葉に律儀に頷き。)
うん、ちょっと特殊な人だと思う。あとアメコミとか好きなら、一階にビデオコーナーがあるから。……説明が先、だけど。
(数時間前に南中したはずの太陽が窓の向こうから降り注ぐ。常に明るい帝都にいると体内時計が狂ってくるが、どうやら既にお昼と呼べる時間は過ぎたようで。見るからに学生であるはずの彼女だが、果たして今日は休日だっただろうか。カレンダー機能を取り出そうとするも、優先事項があったと前のめりになった彼女に目線を合わせるように膝を折る。色素の抜けた髪に光が反射して少し目が痛い。虹彩が不具合でも起こしたのかもしれない、なんて考えながら、言葉を選ぶように慎重に話を始めた。)
えっと、お客さんは…本とか好き?帝都は本が好きな人しか来られない、秘密事ばっかりの特殊な図書館で…。だからあんたが来たのには、多分なにか理由があるんだろうけど。……思い当たること、無い?
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