セツナ 2017-11-03 22:42:56 |
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>四宮
(此処暫くの天気を振り返ってみても一番と言っても良い爽やかな晴れの日。降り注ぐ日差しも動き回っていれば薄らと汗が浮かびそうになる程度には強く、そんな日差しの下に晒されていてはジェラートなどあっと言う間に溶けて流れてしまう。そもそもこんな事になってしまった事そのものがらしくもない不覚以外の何物でも無かったのだが、自身が予想しうる展開の中で一、二を争う避けたい事態が今まさに起こっていて。彼女の気配には人一倍に敏感なつもりで、ごく自然な立ち振る舞いで隣にやって来たその姿に声を聞くまでもなく何かを察したように片眉を上げ。何を言われるのかはもう分かっている、下手に言い訳をするつもりはないらしく彼女の言葉が終わる頃には潔く一言詫びて)――申し訳ございません。(潔くはあったものの表情まではそうはいかず、それこそ苦虫を噛み潰した様な顔をして此方に伸びてくる手が煙草を取り上げるよりも先に胸ポケットから取り出したステンレス製の携帯灰皿の中で吸いかけの煙草を押し込み。それから漸く隣に立つ彼女へと視線を向ければ、はあ、と静かに息をつきながら殆ど棒読みに近い調子で尋ねてジェラートを差し出し)…如何ですか。
( / 初めまして…!拾って下さりありがとうございます。寧ろこんな無愛想なおっさんが失礼を働くのではないかと心配しておりますが何卒宜しくお願いします…!)
>神咲
…嗚呼、そうだ。(一先ず一番の目的は一刻も早くこのジェラートを目の前の少女に押し付けてしまう事であったが、ぎろりと睨むような目つきで彼女を見詰めているのはその素性を探ろうとしているから。この世界に生きておればどんな相手であろうと信頼も油断もできず、ましてこうも稀少な容姿の持ち主であるとなれば何らかの厄介な繋がりを持っている可能性も、或いは変に目立って厄介な事態に巻き込まれる可能性も十分に持ち合わせているだろうと推測していて。そんな疑り深さからか、まだ年端も行かぬ少女を相手にその仕草や目の動きのひとつひとつさえもじっくりと観察する一方で、差し出したままのジェラートをこれは本当に食べ物なのかとまじまじ見詰めている彼女に依然として愛想の欠片も無い声が降りかかり)見ての通り、早く食べなければ溶けて無くなる。
>アキト
(そもそもこの様な不本意な行動を取ったのはあれ以上目立ちたくないと言う考えからであったのだが、これでは全く意味がなかった、寧ろ逆効果であったかと声を掛けてきた彼の顔を見るなり悟る事となり。流石に声を聞いただけでは判別は出来なかったが、目で見てその姿を確認すれば当然今まさに声を掛けてきた相手が誰であるかを確認するのに時間は掛からず。よりにもよって、心の中にぽつりと落としたその言葉がうっかり声になってしまうのを喉の奥へ押し戻して)…言い訳はすまいよ。(彼の言葉は間違っていない、変に言い訳をするくらいなら潔く認める事を良しとする性分であれば溜息混じりにそう返事をし。投げ掛けられた質問から、彼の脳裏に何らかの記憶として自分は引っ掛かっているようだと察する事が出来れば、親指と人差し指で煙草を摘んで口から離し、ふーっと煙を吐き出しながら眉根を寄せて)それを察しているのなら、もう十分だろう――然し、こんな所を独りで彷徨いているとは思いもしなかったがね。
( / 拾って下さりありがとうございます…!如何せん無愛想で失礼な態度の目立つ男であるだけに、既に申し訳無い気持ちでいっぱいですが何卒宜しくお願いします…!)
>カレン
(夜の繁華街、慣れてはいるがあまり好きでも無いこの場所をわざわざ訪れていたのは他でも無く頭領の命があってこそ。つまるところ潜入調査とでも言うのか、情報収集と様子見とを兼ね、部下を二人ほど連れてやって来ていたのが偶然にも今まさに彼女を門前払いにしようとしているカジノだったようで。此方は数時間前にカジノの中へ入っていたと言う事もあって彼女の姿を目にしたのは帰り際、店の出入り口前で揉めているとあっては注目を集めてしまうのはごく自然な事であり、ともすれば敢えてその注目の的へ関わろうとする理由は無いとあっさり素通りしてしまう――筈だったのだが、そうもいかない事態が起こったのは丁度出入り口を潜った時。連れていた部下の内ひとりに泥酔したカジノ客が安い喧嘩を吹っ掛けてきたらしく、当然吹っ掛けられた側は相手をする気など微塵も無かったのだが、思いの外タチの悪い酔い方をしたそのカジノ客は口だけでは飽き足らず手を出してくる始末で。此方で片付けるには少々面倒な問題だと判断し、致し方なく今まさに彼女と押し問答をしているカジノの従業員に近づけば後方でがやがやと騒ぎ立てるカジノ客を目で示しながら声を掛け)――失礼…取り込み中申し訳無いが、私の連れがあの有様だ。帰りを急ぐのでね、片付けて貰えないか。
( / 初めまして、早速絡ませて頂きました!無愛想で突慳貪な男なもので失礼を働く事も多々あるかとは思いますが、何卒宜しくお願いします…!)
>セツナ
――、(手元のジェラートは既に形を崩しつつあり。此処まで柄にも無い事をしたのはあまりに久しく、不本意である事この上ないとそんな心情ではあったが仕方なしに目の前を走り抜けていこうとする適当な少年に溶けかけのジェラートを渡す――実際には押し付けたと言うべきではあるのだが、兎も角どうにか厄介事のひとつを解決することに成功したようで。この煙草を吸い終わったらこんな場所はさっさと離れてしまうに限ると、何度目かの溜息と共に煙を吐き出していた時、何やら此方を見ている彼の視線に気がついて怪訝そうに眉根を寄せ)…仕事の話であれば取り合うが、そうでないのなら少しでも早く私の前を通り過ぎてくれ。(目を合わせればその顔に何やら見覚えがある事に気がつき、数秒の時間は要したもののまだ記憶に新しいつい先日の納品を思い返した事で、今目の前にいる人物が誰であるか早々に察したようで。正直に言って自分とはまた違った意味で目立ちかねない出で立ちの彼、取引のある組織の人間だと知らなければ声のひとつも掛けずにさっとこの場を離れている筈だったのだが、この場合はそうもいかない。自分の一存で勝手に邪険な態度を取り、それが結果として頭領に何らかの悪影響を及ぼす事を危惧しての選択だったのか、彼にだけそっと聞こえる程度の声で素っ気無く言い放ち)
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