五ろの図書委員 2017-09-09 17:45:51 |
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(羊羹を切り分け口に入れようとした時、見詰められていることに気付いて。口にしようとした羊羹を元の場所に戻し、じっと見詰め返し始め。相手の幸せそうな表情を見ると、自然と口が緩んで。すると先程のことを思い出し、直接してやる、なんて大層なことを言ってしまったが果たして自分には相手に直接口吸いしてやる勇気があるのか、相手を満足させてやれるのかなんて悶々と考え始めてしまい。自分と雷蔵が口吸いし合う様子を考えるだけでもとても恥ずかしくなってしまうのに、そんなことを考えていると一瞬己が雷蔵に接吻する画がよぎり、顔をぼっと赤くさせ。思わず下を向いてしまい。高鳴る鼓動を抑えようとしていると、食べようとした羊羹が目に入り。そう言えば自分の望みを叶えてくれたのにお礼もしてなかったな、と思い少しの間思案に暮れて。すると一度辺りを見回し、誰も此方を見ていないか確認し。「なぁ」と声をかけると共に手招きをし、自身からも近付いて。そうしたら相手の口元を隠すように手を添えて、「口開けろ」と伝えて。空いた片方の手で羊羹に刺さった楊枝を手にし、相手の口元へ運んで行き。「…はい、あーん」とそっと囁くと相手に差し出して。慣れないことをしたせいか顔には赤みが差し、手は熱くなっていて。)
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