(心を奪われ擦り減らしている今、彼女を堕としてしまう事は容易な筈だ。その瞳から光が消え自ら絶望に身を沈めてしまえばいい、自ら抜け殻になってくれれば手間も省けると鬼は薄く笑みを浮かべて。碧は鬼を鎮めきったのかふつりと意識を失い彼女に救いの言葉を差し伸べることはないと踏んでは相手に背を向けて) じきにまた迎えに来る、その時までせいぜい逃げ惑い碧を鎖で繋ぎ止めていれば良い。