悲しき鬼 2017-09-03 18:02:37 |
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ふふ、私も嬉しい。
(花たちが月明かりに照らされてその美しい命を惜しみなくこちらに魅せているのに鈴はくす、と笑みを零した後に彼の両頬をそっと小さな手で包んで。「…ねぇ、碧。これからはずっと──貴方にとっては短い時間かもしれないけど、貴方と共に生きても良い?」と儚げに揺れる黒瑪瑙で真っ直ぐ彼の紅を見つめて。鬼と人間では、生きる速度が違うかもしれない。自分にとっての一生は、彼にとっての一瞬かもしれない。でも、共に生きて良いかと。彼と命が尽きるまで一緒にいて良いかと、そう問いかけて。)
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