……、わかった。 (少し何かを言いたげに口を開いたものの、それを言わずにそうとだけ言えば覗かせていた顔をひょっこりとひっこめて。そのまま襖を静かに閉めかけていたが、襖が閉まる直前に「ごめんね、」と小さな声で声を滑り込ませては襖は音も立てずに書斎と廊下を隔てて。顔を見て謝れなかったな、とぼんやりと思いながらとぼとぼと廊下を歩いていたが、冷たく頬を吹き付ける風に思わず身震いして羽織りをしっかりとはおり直して。)