悲しき鬼 2017-09-03 18:02:37 |
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…それなら、良いんだ。
(自分が伸ばした手が相手に触れるか触れないかの時に小さく震えた相手の身体。人間に恐れられることには慣れているしきっと無意識の反応だろうことは分かっていながらも何処と無く虚げな微笑みを零しその手をそっと降ろすとそう言って。「冷えないようにしているんだよ、」と言いながら相手の肩に羽織を掛けてやるとそれ以上は何も言う事はなく書斎の方へと戻って行き。何度、どの本を読んでも見つけることの出来ない記述を求めて、そして時折鬼の使う記憶を奪う術についての記述を目で追いながら時間は経って行くばかりで)
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