夕立 2017-07-16 02:45:57 |
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>7 遠野さん
: 笛吹 瑛
( 振り向きざまの彼女の肩が小さく震える。此方へ向けられる視線の中には警戒心と緊張感がありありと含まれており、じっくりと観察されていることが嫌でも分かった。しかしそれも仕方がないだろう。見知らぬ男から急に声を掛けられるどころか、身元を問われる質問を無遠慮にぶつけられて警戒しない女性の方がきっと少ない。このまま適当にはぐらかされて何処かへ去ってしまうことも考えられたが、そうなった時はそれでも構わなかった。特別離さなければならないことがあったわけでもない。ただ、この家に住むお婆さんと彼女の容姿はどうしたって噛み合わず、それが少し気になったというだけなのだから。ところがそんな考えは杞憂に終わったようで彼女は頷き肯定して見せた。それだけではない。自分の何が一体彼女の警戒心を薄れさせたのか、少しばかりその表情は和らぎ会話を続けようとさえしてくる。そうなると今度は此方が驚かされる番で、僅かに瞬きの回数を増やしつつお得意の微笑みを貼り付けた。それがすぐに返答が思い付かない時の癖だった。違和感がない程度、ほんの一瞬の沈黙の後己も同様に首を縦に振る。再度彼女の祖母を脳裏に思い浮かべながら口を開いて )
何度か良くしてもらったんだ。お孫さんがいるって聞いてたから君がそうかと思って。
( / まだまだ未熟な文章ですが、そのように言って頂けて嬉しい限りです。彼が内に抱えているものについては中々難しく設定しておりますが、娘様と今後どのように関わっていけるのか、此方も今からとても楽しみにしております!それではこれにて一度、背後は下がりますね。何かありましたらいつでもお呼び下さいませ…! )
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