ヌシ 2017-02-02 13:03:56 |
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>>秦
秦さえ良ければこれからずっと、導いて行ってくれ。──なんてな。
( 相手に先導して貰えたなら其れはきっと幸せな人生になるに違いなく、願っても無い勘違いに思わず本音溢してしまい。ただ、相手は軽い発言のつもりだったのだろうとも判っていて、勝手に互いの温度差感じては冗談めかして一言付け加え。此方の願いに応じてくれたのかゆっくりと、重なる視線、相手と同じタイミングで髪から手を離せば、其の儘頬に滑らせようと伸ばしかけて、数秒の間を置き引っ込める。嗚呼、抱き締められたなら。想いをぶつけられたなら。どんなに選択肢を挙げてもきりがなく、そして欲求の全てが“兄弟”という言葉で崩されていって。こんなにも可愛い表情を洸にも見せているのだろうか──、最近頻繁に見掛ける二人の姿思い浮かべながら、嫉妬に染まりゆく心を制御出来ず。問い詰める勇気は無い儘、己の表情は曇天。引っ込めた片手を壁に貼られた掲示物目掛けて伸ばしていくと、そのまま相手の背中越しにビリビリと引き裂いていき。 )
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