主 2017-01-16 01:20:26 |
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>柚舞 【那智/先輩と後輩】
──…ねぇ、本気で言ってる?マジでそのまま惚れちゃえばいいのに。( 人気のない通りをゆっくりと並んで歩く。先程の言葉とは裏腹に緊張しているせいか、隣の彼女が小さく息を吸うのも、自らの手をきゅっと握る仕草も伝わってくる。彼女の口から溢れた言葉は素直で柔らかく、仮にそれが場を繋ぐ為のものであっても今の自分には酷く嬉しい。頭の方に伸びかけて来た手を咄嗟に捕えて握る。冷たいその手から彼女の緊張が伝わる気がして。彼女を巻き込んで振り回してしまった事への申し訳なさ。けれどそれ以上に溢れる愛しさは、今も尚こんな自分に付き合ってくれている彼女への紛れもない想い。様々な感情が入り混じり、顔を僅かに歪めると何処か懇願する様な響きで言葉を放ち。──これじゃ駄目だ、伝わらない。先ずは彼女への謝罪をすべきだろうと掴んでいた手をそっと離す。少しずつでもいい、伝えなければと意を決し、真っ直ぐ見つめて )……ごめん。あんたと…柚舞さんとちゃんと話したい。聞いてくれる?
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