主 2017-01-16 01:20:26 |
通報 |
>柚舞 【那智/先輩と後輩】
別に俺が居なくても生徒会は回るし。それにフォローや尻拭いの類は先輩得意で──…、( ちゃんと話そうと思っていたのに、顔を見ると、ごめんの一言すら出て来ない。彼女の文句に対し、視線を逸して憎まれ口で返す最中、突如腕を引かれ口付けられて。突然のことに驚いたように彼女を見やるも、視界の隅に入った彼女のクラスメイトの姿や彼女の囁くような声で直ぐ様状況を把握する。彼女はこういう時本当に起点が利く。頭の回転の速さもやや不器用な気遣いも、彼女の好きな部分の一つだった。自分達のスキンシップをしっかり目撃したのか、ショックで固まってしまっているクラスメイトの彼。何か言いたそうに口を開けて此方を見ているが、ここでライバルは確実に減らしておこう。彼女の肩を抱き寄せると、目線はしっかり彼に向けたまま彼女の顔に口付けた後、立ち尽くす彼に笑顔で言葉を向け )ごめんねー、先輩。もしかして俺と先輩が別れたとかいう噂聞いちゃった?あれ嘘だから。ちょっと喧嘩しただけで、俺まだ柚舞先輩大好きだし、誰にも渡す気ないんだよね。だから邪魔しないでね。……この人に手を出したら許さないから。( 笑顔ではいるものの、目付きはいつものものとは違い明らかな牽制を放っており。口調や声色にも若干素が出てしまったが、この人を守れるのなら構わない。最後にいつもの笑顔でにっこり微笑むと、彼女を連れて昇降口の外へ。校門を抜け、周囲に誰も居ないのを確認すると盛大な溜め息をついてぼやき。しかし実際は彼からの恨みを買おうが気まずくなろうが大して気にもしていない様子で )…あーあ。明日から俺、生徒会参加しにくいじゃん。
トピック検索 |