主 2017-01-16 01:20:26 |
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>結 【那智】
おまたせ、おねーさん。──わぁ、カボチャの色が綺麗だね!美味しそう♪俺もチョコパイ焼いてみたよ。あと…ホットミルクは蜂蜜の他に柚子も少し入れちゃったんだけど…おねーさん、嫌いじゃない?最近柚子にハマっててさ。苦手だったら入れ直してくるから遠慮なく言ってね?( やがて飲み物の準備をし彼女の元へと戻ると、テーブルに置かれた美味しそうなマフィンに感嘆の声をあげ。一口サイズのハート型のチョコパイと、蜂蜜入りの甘いホットミルクを少々アレンジしほんのり柚子の風味がするそれを彼女の前に静かに置きながら彼女の好みを訊ね )
…さっきの話だけどさ。この店って特定の人しか指名しないお客さんて割と珍しいし、みんながおねーさんを知らなかった頃はどんな人だろうって興味本位もあったと思うよ。真尋なんか最初は『クソガキしか見えてない女なんか大した事ねェよ』なーんて馬鹿にしてた感じだしさ。…でも、たまたまおねーさんを見かけた蒼や陽夏が、可愛い、美人だって騒ぎ始めたんだよね。そこから案の定真尋が興味持っちゃって…。そんな中イベントでおねーさんと会う機会が出来てから、アイツらみーんな馬ッ鹿みたいに舞い上がってさ。今なんか隙あらば馴れ馴れしくおねーさんに話しかけに行くじゃん。すっっごいムカつく。おねーさんは俺に会いに来てくれてるのに。俺が一番、おねーさんを好きなのに…。( 彼女の隣に腰を下ろす前に、思い出したように先程の話の続きを口にし。他のメンバーにとって接する機会が殆どない彼女は貴重な存在であり、その魅力的な容姿に加え、人当たりがよく柔らかな雰囲気からも忽ち人気者となってしまったようで。沸き起こる嫉妬心や独占欲から意に反して子供じみた言葉が零れ出てしまいハッとし。情けなさや羞恥心からかぁっと頬を染めると、心情を吐露する際熱が入り自然と抱え込んでいたトレイで情けないその顔を軽く隠すようにして ) …っ、ごめん。ガキみたいにぐちぐち言って。おねーさんの前でこんなのばっかだね。…あーあ、おねーさんの前ではカッコ良くありたいのに、ダメだなぁ俺。( 自分自身に呆れたように溜め息をつくと、トレイを下げ気恥ずかしそうな笑みを覗かせ。彼女の隣へ座れば腰の辺りに緩く腕を巻き付け、肩口にそっと頭を預けるようにして呟き ) …俺、おねーさんの事になるといつもバカみたいに余裕なくなるんだよ。こんなんでおねーさんに釣り合うような男になれんのかな。
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