性格イケメン、若干ツンデレ髭面三十路と隠れSちゃんの日常

弟「気にしないであげて、いつもの事だから」
(へらりと笑いながら相手の目を覆うキアルドの手首を掴み、)
痛い痛い！ 折れるっ！ 放せゴリラ!!
(自分の手首を掴む男のありえない握力に思わず声あげ、)

(/ゴリラパワー発揮っ)

ゴリラ……？
(この状況に頭が追い付いていないのか、頭の上に疑問符が浮かび)

(/ちょっ（笑）)

弟「あっ！ ごめん兄ちゃん！ 兄貴と同じ勢いで掴んじゃった!! でも相変わらず細いね!!」
少しは加減し……って誰が細いって!?
(男から手首を放されるも相手の呟きは耳に入っておらず、聞き捨てならない男の言葉にバッと振り向き、)
兄「こら、お前ら！ キアの彼女さんが困ってらっしゃるだろう!!」
だからデリカシー学んでから来やがれ脳筋が!!
(大声でとんでもない事を口にする大男に顔真っ赤にして口調荒く言い、)

(/無意識です、悪気はないんです(笑))

キアー……
(最早自分は誰を頼りにすればいいか分からず、相手の裾を引っ張りすがるような声で呼び、)

(/分かってます（笑）)

あ…っアル、悪い……ほったらかしにして……っ。
(相手に裾を引かれて我に返り、謝りつつ相手の頭撫で、)
弟「いいなー。僕、そんな事してもらった事ないー」
兄「俺もだな」
誰がお前らにするか。
(ぶーたれる男達を一蹴し、)

(/アルちゃんごめんよ、こんな騎士で……)

キア、お兄さんたちと仲悪いの？
(やり取りでそう察したのか、少し控えめに聞き)


(/「全然大丈夫だよっ」(byアル)

いや……悪いというか……
兄「そんな訳ないぞ！俺達とキアは仲良しだ！なっ！」
弟「うんっ！」
……まぁ、気にしないでくれ。
(どう説明しようかと言い淀むキアルドをよそに断言する２人に、はーっとため息つき言い、)

(/それは良かった……ありがとう、こんな騎士を雇ってくれて……あれに代わって言っとくよ)

キア、愛されてるんだねっ
(特に深い意味は込めずに笑顔で言い)


(/「キアはねえ、かっこいいよっ」
何故かキア君を語るアルちゃん)

否定はできないが……。
(軽く頬染めつつ相手から視線逸らし、)
弟「うおぉ兄ちゃんがデレたぁ!!」
兄「おい激レアじゃないか、何者だあの子!!」
(キアルドの様子に恐ろしいほどテンション上げ、←)

(/ありがとう…っ伝えておくよ……いや、いつか言ってあげておくれ←
無邪気ですね(笑))

うん、私もキアのこと大好きだよっ
(花が咲いたような笑顔でこちらは挨拶程度の意味で言っており、)


(/背後のお兄ちゃん達おもろいわ（笑）
「背も高いしっ」
アルちゃんから見れば高いんです（笑）)

だ…っから……っそんな簡単に…っそんな事……っ。
(カアッと顔赤らめ言い、)
弟「ヤバい！ 兄貴カメラカメラ!!」
兄「くっ！ 残念だが今仕事中だから持ってない……っ！」
弟「なんだとぉ!?」
(本気で悔しがりながら言い、)

(/良かったです(笑)
きっと喜んでくれるよ
平均的に見れば高い方ですがね、兄弟がですね(笑))

キアは、私のこと大好きじゃないの…？　私だけかなぁ…
(相手の様子に、言われて迷惑だったのかなと勘違いし、残念そうに俯き)

(/あそこに私も行きたい←
なんか言い方が点に召されたみたいな…（笑）
そうですね（笑）)

いや…っそんな事……っその、私も…っアルの事は……っ好き、だから……っ。
(俯く相手に慌てて否定し、勢いで言いかけるも途中で我に返り、それでも後には引けず蚊の鳴くような声で、)
弟「…っあぁ！ 兄貴…っ無事か…っ！」
兄「だめだ、俺はもう手遅れだ…っ！」
(キアルドの様子にもはや悶え始め、←)

(/私も遠くから傍観してたい(笑)
実際言われたら、羞恥と感動と嬉しさで精神的に召されるのでは(笑))

本当？　えへへっ、嬉しい！
(相手の蚊の鳴くような声をしっかりと聞き留め、嬉しそうにニコニコと相手を見)

(/おもろいわあ（笑）
ですね（笑）)

……～～～っ！
(羞恥からか相手とは視線合わせられず顔背け、その拍子に悶える男達が目に入り、その存在をすっかり忘れていただけにさらに顔赤らめ、)
弟「うわあぁ兄貴いぃ!! 兄ちゃんってこんなかわいかったけえぇぇ!!」
兄「馬鹿野郎ー!! キアはもともとかわいかったさー!!」
(２人とも顔覆い、それぞれ上と下向いて震えてすらいて、)

(/気持ち悪い域に達しましたゴリラども(笑))

……よ、良かったねキアっ
(「褒められてるよっ」と背中叩き、)

(/アルちゃんがフォロー)

う…っうるさいぞお前達っ！ 公衆の面前で……っあぁもう、頼むから黙れ!!
(男達にりんごあめ突きつけ若干上擦った声で言い、背中叩く相手には「嬉しくない……っ」とうなだれ、)
弟「あぁもう、なんで兄貴カメラ忘れたんだよぉ!?」
兄「忘れた以前に俺は仕事中だ！ なんでお前が持って来なかった!!」
(キアルドの動作に悶えつつ喧嘩始め、)

(/ありがとう、そしてごめんなさいアルちゃん……っ)

けっ、喧嘩しちゃだめだよっ
(咄嗟に兄弟の喧嘩に割り込み、「林檎あめあげるから仲直りしてっ」と林檎あめ差出、)


(/いえいえ)

下がれアル…っ！
怪我じゃ済まないぞ！
(割り込んだ相手をわりと本気で引き戻し、)

弟「へっ!? あ、なんかごめん……」
兄「す、すまない……」
(少し我に返りなぜか相手に謝り、)

(/そういえば、まだ自己紹介してませんね)

え、キア、それほんと…っ？
(兄弟も落ち着いたようすだったので、そそくさとキアの隣にいき)

(/ですね)