主 2013-07-05 11:12:21 |
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…私を誘拐したら、父さんが死ぬの?…私が頭悪いのかな、お兄さんの言ってることよく分かんないよ。
(顎を掴まれ相手の方を向かされたことで必然的にその顔が目に入り、こんなことをする人にしては綺麗な目をしてるな、なんて呑気なことを考えながらその言葉を聞き。しかし何が理解できなかったのか不思議そうに緩く首を傾けながらぽつりと呟くとじっと相手の瞳を見つめ。「…父さんに死んでほしいなら、普通に父さん襲っちゃえば早いのに。私みたいなの誘拐するより、正直楽じゃない?」なんて少々物騒なことを自分が逃げられるためにだの時間稼ぎだのと難しいことも考えずただ素直にそう思ったらしく相変わらずの単調な声で呟くと、先程から弄ぶように揺すっていた手錠の鎖をなにもつけられていない方の手の指に絡めて指遊びを始めてしまい。)
__... 御前を使って死に追いやる。それ以上は話しても無駄だ。
( 普通に殺しても意味が無い、あの男の大切な物を使わなければ意味が無い。一瞬継がれた言葉に信じられないと困惑させられた、この少女は自分の親を殺そうとしている相手に普通に襲えと言うのだ。「ただあの世に逝って欲しいという訳じゃ無いからな。御前の父親には出来るだけ苦しんで貰う。」己は少女から視線を逸らして手帳にペンを走らせた。少女は呑気に指遊びをし出す、本当にこの少女の親はあの男なのだろうか、間違えて別の…? そんな不安が過るもそれは無いと振り払った。そして手帳に何かを書き込んだ後、少女の隣に腰を下ろし指遊びをする少女の手を取り其のまま強引に押し倒す「お嬢さん、アンタはもっと警戒した方がいい。」特に彼女に危害を加えるつもりはないがそう己の下にいる少女に警告しておいた。 )
…そう、なら納得かな。説明してくれてありがと、お兄さん。
(相手の説明から確かに苦しめたいのならこうして近親者をさらう方が良いか、と妙に納得してしまいこくりと頷きながら一応わざわざさせた説明に対し礼を言い。そんな中この類いのことに慣れたせいでいやに冷静な頭で要するに相手も自分の父親に家族を奪われるか、あるいはそれに匹敵するほどの苦しみを受けたのだろうという仮説をたてて。そうして考え込んでいたせいで気づかぬうちに相手は傍に、そしてそのままなんの抵抗もないままぽすり、と布団に押し倒されてしまえば「…うん、警戒してるよ?お兄さんがそうやって教えてくれなくても、ちゃんとしてる。」と呟き。実際相手に危害を加える意思があるのならとっくに何かアクションを起こしているはずで、そんな思いがあってか警戒しているとは言うものの抵抗の色もなくただぼんやりと相手を見つめているだけでいて。)
………。
( お礼? 己はお礼を言われるような事をしただろうか、寧ろ逆の類の話をしたはずだが、少女の冷静な対応に思わず顔を顰めた。其れから簡単に押し倒された少女は暴れるでも泣く訳でも無くぼんやり此方を見ている。「__... してると言うなら行動で示せ。」警戒しろと教える為とはいえ、16.17そこらの少女にこんな事をするのはよく無かった。そのぼんやりとした瞳を見つめ少し経てば目を逸らし 手荒な真似をして悪かった と謝罪を述べて少女の上から退いた。もしかしたらこの子は誘拐等に慣れているのかもしれない、あの男に憎しみを抱くのは俺だけでは無いだろう、又は金目当てで拉致か。あの男の娘だという事でどれだけこの少女が苦しんで居たかは知らない、申し訳ないとは思うがまだ家に返すわけには行かない。 )
…別に大丈夫だよ、お兄さんそれなりに優しいから。手緩いってわけじゃないけど、私にあんまり乱暴しないし。
(謝罪を口にしながら自分の上から退いていく相手を暫く視線で追ってからため息とともに僅かな時間だけ目を閉じ。そして再び瞳を開きながらゆっくりと起き上がると乱れた髪を戻すようにふるふると軽く頭を振り、それから相手にまた純粋過ぎるほどのまっすぐな眼を向けると小さな声で呟き。自分くらいの少女に手を出すわけでもなし、ただ父の死だけに目を向ける相手のようなある程度の道徳のある人間にこれだけの実行力と憎しみを与えた父を思い、自分自身にはそんな父と彼二人の事情など関係ないと思いながらも言い知れぬ罪悪感のようなものを感じてしまい聞こえるか聞こえないかという程度のか細い声で「…ごめんね、お兄さん。」と呟くと瞳を伏せ。)
…確かに、俺は手緩いな。
( 思わず自嘲する。__.. あの男の娘なんだ、痛め付けてボロボロにして返してやればいい、何度も何度もそうは考えていた。しかし俺は其処まで非道になる事が出来なかった、この部屋に監禁し自由を奪う…彼女への危害はそれだけで十分だ。「警戒しろとは言ったが、これ以上の危害を加えるつもりはない。」安心しろだなんて言えないが、今はこれだけ告げておこう。そして継がれた言葉に目を見開いた。何故謝ったのか、何故そんな顔をするのか。余りにもか細い声音が耳に残る。しかし、俺はそれを聞かなかった事しにした。「 ……飯は食べたか? 」拉致したのが8時を指す時、今はもう9時を回っている。話題を変えたかった事もあり、気になった事を問いかけた。 )
……ご飯、くれるの?
(相手の問いに伏せていた瞳を開き相手の方に視線を移すと無言のまま小さく首を振り。しかし聞いたからといって飯をくれるとは一言も言っておらず、そのためそっと静かなこえで聞き返すと不思議そうな表情で首をかしげ。いくら相手が手緩いと感じるほどに少女に優しい人物だとしてもわざわざそこまで世話を焼くものか?と疑問を頭の中でぐるぐる考えながらも視線は相手から逸らさぬままいると、最後に「…お兄さんは食べたの?ご飯。」と尋ねるとベッドの上に座り直すように小さく身動いてから投げ出していた足を折り間に支えの両手をついてからそれぞれの足を斜めに流す、所謂女の子座りになり。)
…あぁ、当たり前だろ。
( 瞳を伏せていた相手は己の問い掛けに首を振った。その後不思議そうな顔をして継がれた言葉に上記。確かに誘拐はした、しかし目の前の少女が日に日に痩せこけていく姿を見て喜ぶ等と言う趣味は無い。メニューに文句を言わない限りは与えようと思っていた。それにしてもやはり飯は食べては無いらしい、なら何か与えなければと椅子から立ち上がれば少女に己の事を尋ねられた。気遣いか唯尋ねただけかはわからないが「いや」と一言否定の言葉を返して夕食を取りに部屋を出る。確か昨日はシチューを作ったからまだ余ってるだろう、と )
…そう、良かった。飢えて死ぬのは嫌だったから、安心した。
(相手の言葉にほっとしたように小さく息をつくと少しだけ視線を下げ自分の腹部を見て。父を苦しめたいと言っていた限りでは餓死という手段をとられてもさほど可笑しくはなかったため表情には出ずとも内心はかなり不安だったらしく、その不安が解消されたことで少しだけ口角を上げ呟くと自分の腹部をそっと撫でて。それから部屋を去ろうとする相手に視線を向けるとその遠ざかっていく背中にむけて「…ご飯、お兄さんも一緒に食べよ。…駄目、かな?」と、食事を共に取ることを提案し。)
( 表情には出さなかったものの不安だったのか彼女は安心したように小さく息を吐いた。冷静なように見えるがやはり子供だったようだ。そのまま部屋を出たものの継がれた言葉を耳にするなり部屋の扉へもたれ掛かって彼女を見た。まさかこの少女の口からそんな言葉が出るとは思わない。食事を共に取ると言う提案は成るべく情が移らないよう却下したい所だ。しかし、何とも言えない控えめな彼女の声音に思わず _……構わない と頷いてしまった。やはり俺は子供に手緩いらしい。 )
…ありがと。一人でご飯食べるの、私嫌いなんだ。
(幼い頃からの刷り込み的に嫌悪するようになった一人きりの食事、それをたとえ共にするのが誘拐犯の男だとしても前者よりも幾分ましなのかその要求が呑まれたことに素直に感謝し。飯の準備をするなら、と手を貸すつもりで立ち上がろうとしたもののしゃらりと繋がれた鎖が鳴り、ここから出さぬようにそれを繋いだのだからあまり部屋からも出したがらないだろうと判断すれば鎖を絡まぬように丁寧に伸ばしながらベッドの縁の部分に腰掛け。「…じゃあ、待ってる…ね…。」と声を掛けると何処なら落ち着いて飯が食えるか探すようにちらりと部屋を見渡して。)
( 一瞬手伝おうとでも思ったのだろうか、しかし鎖がついている為それは不可能で、彼女の待っていると言う言葉に軽く頷き部屋を出た。一人きりの食事を嫌うのは俺も少し当てはまる。幼い頃に両親が自殺し、己もずっと一人だったからだ。しかし今はもう慣れた、何の抵抗も無い。彼女はやはり親に愛されているから毎日食事は一人では無かったのだろうか、そう考えると大人げ無いが苛々してしまう。台所につき気分を静めてからシチューを器に装った。それから適当に何品か皿に乗せ其をおぼんに乗せればまた来た道を戻る。部屋に入り、小さな机の上に二人分の飯を置いた。鎖がついたままじゃ食べずらいだろうか「そっちに座ってくれ」扉側、兼逃げ道側は己が座り彼女は反対側座るよう促す )
ッ、ん…しょ、と…。わ、シチューだ…。
(小さな机まで目測での大体の距離を測ると絡まった状態になっている鎖を手で軽く直して伸ばし、辺りのものに引っ掛からないように手錠のない方の手で鎖を持ちながら机まで歩いていき。もそもそとスカートが乱れないように気を付けながらぺたりと床に座ると、やはり時間的にも結構お腹が空いていたのか並べられていく料理に小さく声を漏らすと無表情ながらも瞳は嬉々とした色を灯していて。ふいに皿から視線を目の前の相手に戻すと先に料理に手を伸ばすのは何だか不躾な感じがして気が引けるのか、少しそわそわとしながら相手が動き出すのを待っていて。)
...どうした?
( そわそわし乍此方の様子を伺う少女に疑問を覚え上記を述べた。己は少し少女の父親の事を纏めた書類に目を通してから食べ進めよう、そう思っていたがどうやら少女は己が動くのを待っているらしい。「__ 食べてくれて構わない。味の文句は受け付けないが」仕方ない、と書類を床に置き左記を述べれば手をあわせ 頂きます なんて礼儀正しく。昔から一人で食事を取っていたとはいえ、食べる前と食べた後の挨拶は必ずしていた。 )
ん…いただき、ます…。
(どうやら自分の思いに気付いてくれたらしい相手の言葉にこくりと小さく頷いてからこちらもそろりと両手を合わせ食事の挨拶を口にすると、漸くおずおずと出されたスプーンに手錠の嵌まった手を伸ばしその手を引くことで机にぶつかる鎖をもう片方の手で和服の袖を控えるのに近い動作でそっと押さえるとスプーンに掬ったシチューを一口飲んで。普段食べていた如何にも高級そうなものとは違い家庭的な温かみのあるその味にほのかに微笑みを浮かべ「…おいしい。」と呟くとそれからは片手だけで食べているため多少動き辛そうにはしながらもどんどん料理に手をつけ始め。)
.... そうか。
( 己の手料理等誰にも振る舞った事は無かった、これからも無いと思っていた。このシチューは幼い頃母親から教わった唯一の味、美味しいと言われ思わず微笑むと瞳を軽く伏せた。少しの間そのまま何かを考えるような表情を続ければポケットから鍵を出し少女の手にはめた手錠を取る。「 飯を食う、トイレ、風呂 この3つの時は鎖を外す。 」シチューを口に運ぶ前にそう左記を呟いた後「 __.. だが、逃がさない。 」と相手の瞳を睨むように見詰めて強い意思を継いだ。 )
…大丈夫、逃げる気なんてないよ。女子高生ごときが成人位の男の人から易々と逃げられる…なんて思ってないし。第一こうなったのは私にも責任があるし、ね。
(大分軽くなった腕をそっと振ってみてから手錠の嵌まっていた手首をぎゅ、と押さえると少しだけ目を伏せ飯を共にしたことでまた少し警戒心が薄くなったのか今までより少し饒舌に語り始め。手錠を外して貰える条件を聞きふと顔を上げると「…私、やっぱりこれからずっと制服のまま?」と控え目に尋ね。下校途中にここまで連れてこられたために着替えなどあるはずもなく、かといって誘拐した少女相手にそこまでの待遇はしてくれないだろう。そんな思いはあったもののさすがに衛生的にもあまり良くない状態となってしまうことは目に見えていたため、正直ダメ元といった感じにその話を持ち出して。)
...そうかもしれないな。
( 確かに少女の言う通り警告はしたもののする必要は無かったか、なんて苦笑いを含んだ笑みを浮かべて一言。それから継がれた言葉を聞くなり少し悩んだ、確かに衛生的に考えて制服のままずっと寝る、行動するとなると女としては辛いだろう。しかし、己が女物の服や下着を買う事は想像し難いししたくも無い。「 下着は用意出来ないが、俺の服なら貸そう。 」少女からすればかなりでかいとは思うが無いよりはマシではないかとそう提案「 どうしても下着が必要なら、一枚くらいは買ってやってもいい。 ネットで 」下着については一枚くらいなら金を払ってやってもいいかと思った。しかしこの発言はセクハラになるのだろうか、なんてどうでもいい事が脳内を過る )
…なら、大丈夫かな…うん、ありがと。
(恐らく自分が女だということも考慮してくれたのだろう、自分の衣服を貸してくれるとの答えに口許に軽く手を当てながら取り敢えず劣悪な衛生環境へと進行することはないだろうと考え安心するとこく、と軽く頭を下げ感謝し。しかし続けて問題になる下着等については当然借りることも出来ず、かといって買ってくれるという相手の返答も正直相手も自分も気まずいように思え。それ以外に方法がないため頷くしかないのだが、せめて代金くらいはと思ったのか「…私の鞄、まだあったら中に財布があるだろうから…その、少ないけど、それで買えると思う…。」と段々と小さくなる声で伝え。いくら冷静な性格とはいえ年頃の少女、やはりこういったことは恥ずかしいと感じてしまうのかうつむきほのかに頬を染めると一文字に唇を結んだまま気まずそうに視線を泳がせて。)
( 誘拐犯が有り難うと感謝されるのは何だか変な感じがしたが取り合えずは「あぁ。」と短く返事をしておいた。続いた下着の問題だが少女は自分で払うと言う、まぁ、それを断り買ってやると言うのも変だと感じそれには頷いておいた。鞄は確か捨てていない、研究室に置いたままな様な気がして鞄の在処を思い出そうとしていると少女の異変に気が付いた。幾ら冷静な少女とは言えやはり女の子、成人の男に下着の話をする等恥ずかしいのだろう。その女の子らしい反応を見るなり今までは感じなかったが可愛らしいと思ってしまった。否、俺はロリコンではない。この感情はすぐに捨ててしまおう、なんて軽く頭を振れば「 安心しろ、下着は見ない。御前に選ばせて購入する 」ネットとはいえこれから履く下着を己が選ぶのも彼女にとっては気持ち悪いだろう、そう考え淡々と前記を述べた )
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