愛の報いは愛(〆)

愛の報いは愛(〆)

匿名さん  2025-09-07 22:09:43 
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  • No.201 by 宮村 湊  2026-02-03 23:48:42 

悠さんが好きなものが俺にとって受け入れ難いものだった場合、ですか……。

(まとめてオーダーをしてくれた彼に対して礼を述べつつどこかそわそわとした様子で食事が提供されるのを待っていると、不意に相手から投げられた問い掛けに瞳を瞬かせた。即答するには少しばかり難しいその質問の内容に、相手の意図が読めず僅かに押し黙ってしまう。だが、きっと彼の前では何も偽らなくても良い。『彼が望む答え』など探さなくても良いのだから。テーブルに置かれたグラスに手を添えてそっとその表面を人差し指でなぞると、暫しの沈黙の後ゆっくりと唇を開く)

どれだけ受け入れがたかったとしても、あなたが好きだと言うなら一度は試してみたいと思います。その上で、それでもやはり俺には受け入れ難いものもあるでしょう。それを無理に好きになろうとはしません。でも、それを好きなあなたのことを絶対に否定はしません。それを好きな悠さんも、俺の好きな悠さんの一部ですから。

(少しばかり、踏み込みすぎただろうか。冷静を装おうとはしたものの、わずかばかり心臓の鼓動が早くなっているのを感じる。まだ、かろうじてこの好きは「友人」の範囲内として捉えてもらえるだろうか。それとも、もしその種の好意ではないという自分の気持ちを察されたとしたら───それはそれで、構わないと今は思えた。相手の解釈に委ねるようにそれ以上は口を開かず静かに笑みを浮かべると水をひとくち口に含んだ)

  • No.202 by 常葉 悠  2026-02-07 19:46:36 

……っ……そうですか。ふふ、変な質問をしてすみませんね

(こちらを見つめるその瞳があまりにも綺麗で、こちらへ掛けられる言葉があまりにも優しくて、胸がどうにかなりそうだった。胸が高鳴り、鼓動が早くなる。どうしてそんな表情で、そんな優しいことを言うのだろうか──うるさいくらいに鳴る胸を鎮めるように水を飲むと、言葉を絞り出す。なるべく悟られないように平静を装って表情を作る。だが一方で安心した。受け入れられないものは受け入れられないとはっきり言ってくれたから。その上で、彼は自分を尊重すると言ってくれた。こんなに誠実な人は初めてだった。そして次第に一つの欲が湧き上がってくる。彼を、自分ものにしたい──今までは想いを伝えられれば、彼の返答が例え否定であっても構わないと思っていた。しかし、今の返答を聞いて、そんな誠実な彼を離したくないと思ってしまった。自分だけのものにしたい。そんな想いが胸中にまるで水に溶ける墨汁のように、広がっていた。そんな時、丁度店員が注文した品を持って戻ってきた。二人分の注文が机に置かれる音ではっと我に返る。そして、先程までの想いを忘れようとするかのように、目の前の料理に意識を向ける)

さあ、そんな話より料理です。絶品ですから味わって食べましょう。

  • No.203 by 宮村 湊  2026-02-12 18:46:09 

わあ…確かにどれも美味しそうですね。熱い内に頂きましょう。

(相手の表情の変化を静かに観察していたものの、悪いように受け取られなかったことは確かなようで、安堵したように小さく息を吐いていると、ちょうどその時運ばれてきた料理へと意識が逸れる。哲学めいた不思議な質問を彼が行った真の意図は分からなかったものの、それを無理に探ろうと思うことも無く、テーブルに並べられた料理から漂う美味しそうな香りに素直に感嘆の息を零した。目の前に置かれた彼のオススメのナポリタンはもちろんのこと、彼の目の前に置かれたバタートーストもまた厚切りの食パンにしっかりとバターが染み込んでいるのが遠目でも分かり、非常に美味しそうに見える。一瞬忘れかけていた空腹が再度襲ってくる感覚に抗うこと無く両手を合わせて頂きます、と呟いてからフォークを手に取り溶き卵の絡まったナポリタンを一口分取り口元へと運ぶと、昔懐かしいトマトケチャップの効いたナポリタンの味と卵のまろやかさとが合わさって口の中に美味しさが広がる。思わず表情を綻ばせながらしっかりと味わうように咀嚼すると眼前の彼に笑顔でやや興奮気味に話しかけ)

本当に美味しいですね…!しっかりしたナポリタンって久しぶりに食べたかもしれません。卵の味とトマトケチャップの味が合わさって絶妙で……こんなに美味しいお料理を教えてくださってありがとうございます、悠さん。

  • No.204 by 常葉 悠  2026-02-17 00:04:44 

あははっ、そんなに喜んでいただけるとは思いませんでした。ふふ……連れてきて良かった。

(興奮気味に感想を伝えてくれる彼に目を細める。そして食事をする様を目で追ってしまう。かわいい。率直にそう思った。表情を綻ばせながら食事をする様は、まるであどけない少年のように思えた。ナポリタン一つでこんなに嬉しそうにしてくれているという事実に心が高揚していく。ふと視線を逸らすと常連故にすっかり馴染みとなった店員が、ニヤニヤとしながらこちらを見ていた。ここに来る時は大抵休日であったが、そんな時でも仕事のことを考えてしまい、眉間に皺を寄せながら料理を食べていることが多かった。いつの日かそれを揶揄われたことがある。そんな自分が今では目の前の純朴な青年に頬を緩ませているのが、珍しい光景に映ったのだろう。店員に一瞬だけ眉間に皺を寄せ、視線を戻す。流石は20代といったところで、既に1/3は食べただろうか。自分も食べなくては──そしてフォークを手に取った時、一つの考えが浮かんだ。この店はナポリタンが絶品だと彼に伝えたが、実は自分が注文したバタートーストも中々のものだ。折角だからこれも食べてみて欲しい。そしてまた感想が欲しい。彼の目の輝きをもう一度見たい。そんな思いから、トーストのバターが多い部分をフォークで一口サイズに切り分ける。そしてその内の一欠片をフォークに突き刺すと、ゆっくりと彼の前に差し出す)

これも美味しいんですよ。ほら、一口食べてみてください。

  • No.205 by 宮村 湊  2026-02-19 23:08:29 

え、良いんですか?それじゃあお言葉に甘えて……頂きます。

(少し子供じみたリアクションを取ってしまっていることなど、疾っくに気にならなくなっていた。飾らぬ自分を彼にだけは晒しても良いのだという安心感が徐々に蓄積されて、今まで隠しながら生きていたものがゆっくりと溶けていくように自然と滲み出ていく。不意に目の前に差し出されたトーストを見てナポリタンを無心に口へと運ぶ手をピタリと止め、その先にある彼の顔へと視線を移すと、その表情が余りにも穏やかで優しくて、思わず口に入っていたナポリタンを大きく喉を上下させながら飲み込んでしまった。口元をおしぼりで拭いてから差し出された厚切りの食パンを一口で含むと、ゆっくりと噛み締めるように咀嚼しながら思わず幸せそうに瞳を細める)

ん~…!ほんとですね、凄いバターが染み込んでて、外はカリッとしてるのに中はふっわふわで…、うわ、凄い美味しい、この食パン。

(噛み締める度に中から溢れてくるバターの風味に舌鼓を打ちつつ片手で頬を抑え率直に感想を述べる。実際にこの店の料理のレベルが高いというのは勿論なのだが、彼と共にこうして食べていることこそが美味しさを感じさせる要因になっていることには当然気付いていて、その幸福を噛み締めるようにゆっくりとパンを飲み込むと、思い立ったように自らの皿に視線を落とし、スプーンの上でくるりとフォークを回して一口分のナポリタンを取り相手の口元へと運んだ)

悠さんも……良かったら、一口どうですか?ナポリタン、お好きなんですよね。

  • No.206 by 常葉 悠  2026-02-24 20:16:24 

(差し出したトーストを頬張り、まるで子供のように目を輝かせる彼に、思わず声に出して笑ってしまう。その表情を見ているだけでこちらまで満たされるようだった。自分が選んだ料理で、彼がこんなにも喜んでくれるというのなら、自分には十分すぎるほどの幸福だった。そして、自分もトーストをかじろうとした時だった。目の前にフォークに巻き付いているナポリタンが出された。一瞬、何を意味しているのか分からなくなる。しかし彼の言葉と表情を咀嚼するように理解すると、目を見開く)

ナポリタンは好きですが……いいんですか?

(尋ねてから愚問だと気付いた。彼は自分にすっかり心を許してくれている。だから聞くまでもないのだ。だが彼の行いを何の躊躇いもなく受け入れるには、まだ段階が必要だと考えてしまう。彼はこんなにも自分に懐いてくれているのに。自分という人間の情けなさに半ば呆れながらも、差し出されたフォークをいつまでも凝視している訳にもいかず、パクっとナポリタンを一口で含む。ここ暫く味わっていなかったため、想像の彼方にあった味が、一瞬で戻ってきた。ああ、こんな味だったなと、口の中に広がる旨味を舌で存分に感じながら思い出す。頭の中が味のことでいっぱいなのは、きっとあまり考えたくないから。ただでさえ恥ずかしいから。きっと今、自分の顔は紅潮している。もっと意識すれば、もっと紅潮してしまう。だからせめて味のことだけを考えて、意識しないようにしているからだった)

うん……いつ来てもここのナポリタンは美味しい。き、君が食べさせてくれたから、もっと美味しく感じている……かもですけどね。

  • No.207 by 宮村 湊  2026-02-26 23:21:08 

……狡いなぁ。

(相手にして貰ったように自らも、と考えての行動だったものの、自分の手からナポリタンを口にした相手のほんのり赤みを帯びた頬と告げられた言葉に、思わずといった様子で彼には聞こえない程度の声でぽつりと小さく呟く。薄々勘付いていた、相手も自分を好いていてくれているのではないかという疑念は疾うに確信へと変わっていた。元来ターゲットを具に観察し、耳障りの良い言葉を並べて落とすことを職業としているのだ。彼に対して偽ったり飾るのをやめたとは言え、彼が自分をどう思っているのかについて察しがつかないほど鈍くも無く、それ故に自ずと湧き上がってくる幸福への対処に困ったように目尻を下げる。彼に対してならば一方的な思いであっても構わないとさえ思っていたのに、これでは手放せなくなってしまう)

だから悠さんが俺に食べさせてくれたトーストもとびきり美味しかったんですね。

(お返しだとばかりにさらりとそう言って退けると、再びナポリタンを口に運び幸せそうに頬を緩める。こんなに幸せだと後から反動が来そうで少しだけ怖くなる。それでも今は、今この時だけでもこの幸福に浸っていたくて、現実からは目を逸らし続けていた。ナポリタンを食べ終えると、ちょうど良いタイミングでモンブランが運ばれてきた。彼が堪らなく好きだと称したそのモンブランをフォークで一口分掬い上げるとそっと口に運び、ケチャップの塩気が残っていた口内へと一気に広がる栗の控えめな甘さに舌鼓を打つ)

ん~……!美味しい……!

  • No.208 by 常葉 悠  2026-02-28 10:56:35 

(まるでお返しと言わんばかりの彼の一言に、胸が高鳴る。やはり言い慣れぬことを言うものではない。予想もしていなかったカウンターに、鼓動がうるさいくらいに響く。店内では様々な音が鳴っている。フォークやスプーンが皿に当たる音、コップに水が注がれる音、店内に静かに響くジャズ。先程まで聞こえていたそんな音は、今や鼓動に遮られて何も聞こえなくなった。柄にもないことを口走った羞恥と、彼の一言のせいで鼓動が鳴り止まない。そして、ふと気付く。これが人を好きになるという感覚なのか、と。これまで心から人を好きになったことがなかった。一瞬の時を過ごした恋人もいたが、このような感覚にはならなかった。恋とか、好きとか、そんなものは自分には知覚できないものだと思っていた。だが今日、ようやく自分は知覚できたのだ)

……美味しいでしょう? ここのモンブランを食べたら、もう他の所では食べられませんよ。

(食事に集中していると何とかうるさい鼓動が静かになってくれた。そのタイミングでモンブランが運ばれてくる。一口運ぶと、いつもと同じ味がした。自分にとっては慣れ親しんだ味だ。ふと彼を見ると、初めて食べたこの店の味が気に入ったようで、とても緩んだ表情をしていた。あまりにも幸せそうな表情に小さく笑うと、上記を言う。自分がすすめたものをこんなにも喜んでもらえる。これまでの交友関係で小さく空いた無数の穴が、彼のおかげで塞がっていく。この幸福が永遠に続けばいいのに──そう思わずにはいられなかった。一頻りモンブランを楽しみ、時計を窺うと、あと数分で16:00になる頃だった。次の場所へ向かう時間的には丁度いいが、早すぎる時間の流れにため息を零してしまう)

そろそろ行きましょうか。最後の場所が、もうすぐ開きますから。

  • No.209 by 宮村 湊  2026-02-28 12:37:14 

じゃあ、モンブランが食べたくなったらまた一緒にここに来ましょうね。

(繊細な味わいのモンブランはアイスティーとも非常に相性が良く、交互に口に運びながら思わず感嘆の息が零れる。甘味が好きという彼のオススメだけあって、確かに今まで食べてきたモンブランとは一線を画しているそれを口へと運びながら徒にそんな約束を取り付けては、少し勿体なさを感じつつ最後の一口を口へと運び入れた。最後はアイスティーでさっぱりと締めて満腹感に小さく息を吐いていると、ほぼ同タイミングで食事を終えた彼から示される次の目的地に思いを馳せつつ静かに一度頷き立ち上がる)

最後の目的地は夜から開く場所なんですね。どこなんだろう、楽しみだなあ。

(おもむろに腕時計に視線を落とせば、ゆっくり昼食を食べていたこともあって既に夕方に差し掛かっていて、次が最後の目的地だということがほんの少し寂しくも感じられてしまう。彼の連れて行ってくれる場所はどこも素敵で、そしてやはり自分よりもほんの少し大人びたチョイスで、最後はどのような場所に連れて行ってくれるのだろうかという期待も胸中には抱きつつ、しかしそれが相手へのプレッシャーにならないように気をつけながら会計を済ませて店を出ると、行き先を彼に委ねるように店の前で立ち止まった)

  • No.210 by 常葉 悠  2026-03-03 19:27:18 

ふふ。少し戻ります。でもすぐそこですよ。君もよく知っているところ。

(会計を済ませて店を後にすると、店の前で立ち止まっている彼に行先のヒントを出す。別に勿体ぶる程の場所でもないのだが、意味ありげに振舞ってみたくなったのだ。カフェに来た道を戻りながら、数分歩くと目的の場所に着いた。それは彼と初めて会ったダーツバーだった。店のドアにはOPENの看板が掲げられている。勝手知ったる店で、もう何度もここに来ているが、彼と出会ってから自分にとってここは忘れられない思い出の店となった。ドアを開け、カウンター席に座る)

最後の場所は悩みましたが……この店が良いと思いまして。二人が初めて会った場所ですしね。慣れ親しんだ店の方が落ち着いて話もできますからね。

(机の上に置かれている酒のメニュー表を見ながら言葉を続ける。そうだ。散々通った店の方が、自分の想いも告げられる。だが決して酒の勢いで言おうとしている訳では無い。酒が回る前に全て話してしまうつもりだ。ただ、彼と初めて会った場所で、時間を共有したい。それだけの事だった。メニュー表をしばらく見つめると、銘柄が決まったので横にいる彼の方へメニュー表を寄せる)

私はコロナビールをいただきます。湊くんは何にしますか?

  • No.211 by 宮村 湊  2026-03-04 20:58:19 

え、……

(彼の後に続いて歩いていると自分の疑問に対して答えるように投げ掛けられた言葉に思わず瞳を数度瞬かせた。この辺りで自分と相手が知っている場所となれば自ずと答えは確定したようなものだったが、実際あのドアを前にすると初めて彼と出会った日のことが昨日のことのように鮮明に思い出される。あの日はいつも通り"仕事"のつもりでここに立っていた。求められる自分の像を演じて、情報を引き出す───ただそれだけの相手のはずだったのに。相手に続いてドアを潜り彼の隣の席に腰掛けると、この場所を選んだ相手の思いを耳にして口元に薄く笑みを引く)

そうですね。俺と悠さんの思い出の場所ですから。…ここが'1番好きな場所"なんですね。

(どのような場所に連れて行って欲しいかと問われ、自分が彼に課したテーマ。それに沿う場所がここだと明確に示してくれた相手の想いが嬉しくて、自然と緩んでしまう表情を抑えることももうしなかった。かつて初めてここを訪れた自分では想像もつかないほどに今の自分は幸福に満ちていて、それと同じくらい眼前の彼を愛しいと思う気持ちで満ちていた)

じゃあ、コロナビールとジントニックを一つずつお願いします。……あ、そうだ、悠さん、これ。

(メニュー表から視線を上げオーダーを通すと、1日気を配りながら持ち歩いていた紙袋を相手へと手渡す。中には試行錯誤を繰り返し漸く完成したマカロンが丁寧にラッピングされた状態で鎮座している)

以前お願いされていたマカロンです。結構上手く焼けたと思うので悠さんのお口に合うと良いんですが……。良かったら後で召し上がってください。クーラーボックスの中に保冷剤を入れて持ってきたのである程度冷えていたとは思うんですが、一日持ち歩いちゃったので……大丈夫かな。

  • No.212 by 常葉 悠  2026-03-08 14:56:58 

(一番好きな場所と言った彼の言葉に大きく頷く。最初に彼にこの課題を出された時は、酷く悩んだものだ。しかし冷静になって見ると、実にシンプルな課題だったことに気付く。最初から答えなど決まりきっていたのだ。彼と初めて出会ったこの場所以外にないのだから)

ああ、マカロン……! いや、わざわざありがとうございます。早速一ついただきますね。

(注文をしてくれた彼から紙袋を差し出される。反射的に受け取り、それが以前に自分が頼んだマカロンだと気付いたのは、彼の説明を聞いてからだった。紙袋からラッピングされたマカロンを取り出し、丁寧にラッピングを解いていく。一片たりとも傷が付かないように、慎重に。彼は一日中持ち歩いていたことを気にしていたが、自分にとってはたとえ悪くなっていたとしても口に入れるだけの価値があるものだ。他の誰でもない彼が、自分のために作ってくれたマカロンなのだから。マカロンを一つ掴むと、そのまま口へ運ぶ。サクッとした食感の次に、口の中に濃厚な甘みが広がる。これまで食べたどのマカロンよりも、濃厚な甘みが。)

湊くん、これはとっっても美味しいですね!こんなに濃厚なマカロン、初めて食べました! 君はお菓子作りの天才ですね!

  • No.213 by 宮村 湊  2026-03-10 12:48:46 

あ、……

(渡してしまってから、せめて中身を確認してから渡した方が良かったのではないかと焦りを覚えるものの時既に遅く、その場でラッピングを解きはじめた相手を見つめて思わず硬直してしまう。取り出されたマカロンは、パッと見大きな崩壊をしているようには見えず、緊張の糸が一瞬だけ緩んだかのように小さく吐息が漏れる。彼の口へと運ばれていくマカロンを再びはらはらとした緊迫感のある面持ちでじっと見詰めていたものの、その口から次に紡がれたのは肯定的な言葉で、思わずホッとしたような安堵感に満ちた表情が顔いっぱいに浮かんだ。なかなか自信を持って相手に渡せるものが完成せず、何度も何度も焼き直したマカロン。ほんの少し抜けてるくらいが歳上に取っては可愛らしいと思って貰えることも知っているのに、今回ばかりは完璧なものを作って渡したいと躍起になってしまった。それが何より計算ではなく、ありのままの自分を受け入れてくれる彼に対して抱いた恋情であることを証明しているかのようで、思わず口端を緩めながら幸せそうに瞳を細める)

……良かった。悠さんにはどうしても納得のいくものをお渡ししたくて少しお時間を頂いてしまいましたが……頑張って良かったです。喜んで貰えて本当に良かった。

(ぽつり、ぽつりと。胸の内から湧いてくる本心をそのままに口に出して行くことには未だ慣れないものの、彼の前では嘘偽りを述べる必要がないことが何よりも嬉しくて。いつになく柔らかな表情を浮かべて言葉を紡ぐと、漸く肩の力が抜けたように軽く肩を落としてみせた)

  • No.214 by 常葉 悠  2026-03-12 22:30:55 

ふふ……君の作ったものです。私が気に入らない訳ないでしょう。さて、残りはゆっくり家に帰ってから食べますね。

(マカロンを飲み込むと、彼の言葉に笑いながら丁寧にラッピングを戻す。後は自分のお気に入りのコーヒーを飲みながら、ゆっくりと楽しむことにする。自分は存外に独占欲が強いらしい。バーテンダーがいつもとは違う自分のテンションに、こちらに視線を遣った際、彼の作ったマカロンに視線が移った。その刹那、自分の胸中には、形容し難い程の情念が宿った。取られたくない──そう思ってしまったのだ。別にバーテンダーはマカロンを狙っていたわけではないが、他人に視線を向けられることすら、今の自分にとっては警戒するべき案件なのだ。マカロンを仕舞うと、そのタイミングで先程注文した酒が目の前に置かれる。二人同時に出してくれたのはバーテンダーの気遣いだろうか)

それでは、今日は付き合ってくれてありがとうございました。ふふ、乾杯しましょう。

(そう言うとグラスを彼の持っている高さよりも下にしてグラスをカチンと合わせる。空中に響くような明瞭な音と共に、コロナビールを口に含む。久しぶりのアルコールに身体が狂喜しているのか伝わる。最後に飲んだのは彼とイタリアンレストランに行った時だ。あの日から一滴も飲んでいない。コロナビールを何度か流し込むと、彼の方へ身体を向ける)

今日のプラン、どうでしたか。君のように上手くは組めなかったかもしれませんが……私はああいう場所が好きなのです。分かって貰えましたか? 私の事。

  • No.215 by 宮村 湊  2026-03-13 20:27:02 

こちらこそ、素敵な一日をありがとうございました。乾杯。

(ラッピングを戻すその所作すらも非常に丁寧で、言葉だけでなく相手が真にそれを大切なものと受け取ってくれていることが伝わってくるようで、思わず口元が緩む。ちょうどその時、タイミング良くバーテンダーから提供されたジントニックを軽く掲げ、自らもそのグラスへと口をつけた。爽やかなライムの風味が口いっぱいに広がるのを楽しんでいると、改まってこちらへと向けられた体と問いかけに対して反応するようにグラスを唇から離してこちらも相手の方へと体を向け、1度しっかりと頷いてみせた)

悠さんはお忙しいのに、デートプランを考えてもらうなんてって思ったりもしたんですけど……でも、どうしてもあなたが好きだと思うものを知りたくて。ビリヤード場も喫茶店も、どちらも凄く雰囲気の良い場所で、好きなものを心の底から愉しむ悠さんと一緒に同じものを隣で愉しむことができて───本当に幸せでした。俺のわがまま、叶えて下さってありがとうございました。

(今日一日のデートプランを、きっと頭を悩ませながら、忙しい日々の隙間で組んでくれたのだろう相手に最大限の感謝を込めて。彼の好きな物を辿ることで、また新しく彼のことを知ることができたような気がして、嬉しさを隠すこともせず素直な笑顔のまま対峙する。あの日、ここで彼と出会えたことが、自分の人生で唯一にして最大の幸福だったのだろう、と噛み締めるように感じながら謝意を込めて彼に対して頭を下げた)

  • No.216 by 常葉 悠  2026-03-18 23:11:03 

幸せだなんて、随分と嬉しいことを言ってくれるんですね。ふふ、私も同じ気持ちですよ。君といると本当に楽しい。またわがままを思い付いたら言ってくださいね。君のわがままだったら、何でも叶えてあげたいですから。

("幸せ"という言葉は自分にとっては最大級の褒め言葉で、それを彼の口から聞けたことにこちらも至上の喜びを感じる。彼のわがままを叶えれば自分も喜びを感じることができる。これまで誰かのために、という意識が希薄だったが、明確に彼の為ならばどんな危ない橋でも渡れそう。そんな気がした)

この歳になって、君のような友達ができるとは思わなかった。できることならば、もっと早く、もっと昔に出逢いたかった。例えば学生時代とかに。

(彼と出会ってから自分の人生は明らかに変わった。ならば、この出会いがもっと早ければ、自分にはもっと別の選択肢があったはずなのだ。もっと出会いが早ければ、自分は何もかも放り出して彼と一緒にいただろう。今だってそうしたい。ほとんどの時間を彼に捧げたい。だが社長という立場がそれを許さないのだ。彼は人を身分で判断し、近付いてくるような人間ではない。自分が社長でなくても、きっと一緒にいてくれるはずなのだ。コロナビールを一口飲むと、口に中に若干の甘みが広がる。その甘みに影響されるかのように、話を明るい話題へ移してみる)

湊くんはどんな学生生活を? 顔立ちが良いから、きっと色々な人にモテたでしょう?

  • No.217 by 宮村 湊  2026-03-24 00:30:00 

……駄目ですよ、「何でも」なんて。忙しいあなたにこうして時間を割いて会って貰えているだけで十分ですよ。

(不意打ちのようなその言葉に一瞬目を丸めたものの、返す言葉にはほんの少しだけ窘めるような色が滲んでいた。もし、自分が彼にハニートラップを今も尚仕掛けている状況だとすれば、この言葉を引き出せた段階で完全に堕としたと理解することだろう。自分の為に何でも差し出すと言う人間ほど操りやすいものは無い。愛というのはそれ程までに人を盲目にさせるものだと理解して、それを利用する側に居たはずなのに、いざ本当に愛する人に差し出された献身は受け取ることが出来なくて。深く話すことは出来なかったものの、純粋に愛を自分へと差し出そうとしてくれている彼を利用するようなことは決してしたく無くてやんわりと相手を傷つけないようにその申し出を断る)

……俺ももっと早くあなたに会いたかったです。

(もし、彼との出会いが仕事で無かったなら、どれ程良かっただろう。誓って彼を裏切るようなことはひとつもしていないが、唯一出会いだけが自分の中では罪悪感として深く残っていた。間違いなく、自分は彼に下心で近付いたのだ。きっとそれは彼が何よりも嫌うことだとよく認識していた為に、余計にその事実は幸せな日々の中でゆっくりと着実に乾き切った心臓に決して抜けない棘を刺すかのようで。柔らかく微笑みながら同調するようにそれだけ返答すると、相手の振ってきた学生時代の話題に、まさか本当のことを話すわけにも行かず困ったように眉を下げながら人差し指で頬を掻きつつ、事実と嘘を程よい塩梅で織り込んで言葉を紡ぐ)

あ、いや………。そんな、ですよ。本当に、浮いた話とかはあまり無くて。特に目立ってる感じでも無かったって言うか。意外、でした?

  • No.218 by 常葉 悠  2026-03-28 17:38:36 

(自分は何か悪いことを言ってしまったのだろうか。今まで自分が何でも、と言えば、多くの人間は遠慮なく"何でも"望みを言ってきた。だから彼もそう言うだろうと思った。そして自分は彼の望みならば、何でも、どんな手段を使ってでも叶えたいと思っている。互いに否は無いはずだ。だが彼はその申し出を断った。ただの遠慮ではなく、もっと含みのありそうな表情で。人間は能力ではなく人柄で選ぶべき。自分はそういう物差しで人間を観察してきた。だから人間観察は人後に落ちない自負がある。彼のことをもっと知りたい。どうして彼があんな表情をしたのか。もっと色々なことを聞いて、その答えを導き出したい。そして自分の想っていることを打ち明ける。自分の中で明確なゴールな定まると、そのゴールへ辿り着くべく会話を続ける)

ええ。とっても意外ですね……君は私とは違って青春を謳歌しているものかと思っていたので。こんなに可愛い顔をしているし、何より君は人懐っこいから、絶対キラキラとした学生生活を送っていると思っていました。

(自分とは違うキラキラとした経験をしているものだとばかり思っていたので、彼の学生時代の実情を知ると思わず目を丸くしてしまった。彼ほど容姿も性格も良い人間ならば、浮いた話がいくつもあると思っていた。彼がそういうのを望まなかったのか、周囲に見る目がなかったのか)

  • No.219 by 宮村 湊  2026-03-31 08:07:23 

誰にでも懐くわけでは無いんですよ。悠さんは特別、です。

(彼との出会いを考えれば、彼が自分の本質を"そう"捉えるのも至極当然で、寧ろそう思われるように仕向けてきた節すらあったので、その点では恐らく成功だったのだろう。一方で今の自分はこれ以上彼に対して嘘を重ねることを良しとしておらず、訝しまれたとしてもなるべく彼に対しては誠実でありたいと考えていた。テーブルに置いたグラスの表面についた水滴を人差し指でなぞりつつ、驚いたように瞳を丸めて此方へと視線を送る相手へと柔らかな微笑みを返す。その笑顔もまた初めて出会った時のものとは違うことに、彼は気づくだろうか。ここで、ふと胸中に不安が広がる。彼への恋心を自覚した頃から彼に対してはありのままを晒して来たつもりではあったものの、彼が好意を抱いてくれていたのは、最初の頃の"作られた自分"だとしたら。ほんの僅かに唇が乾き、睫毛が小さく震える。それを確認することにすら恐れが出てしまい、自分の弱さに内心苦笑してしまう。言葉を探すように唇を引き結んだ後、控えめな視線を相手へと送っては緩く首を傾けた)

…………幻滅、しました?

  • No.220 by 常葉 悠  2026-03-31 22:40:16 

特別、ですか。……ふふ、嬉しい言葉ですね。

("特別"。その言葉は頭の中で何度も響いて、吸収されるかのように消えていく。まるで水を与えられた花のように、彼の一言が自分の中に吸収されていく。全身を多幸感が包む。彼が与えてくれた多幸感を味わっていると、彼の顔色に不安の色が滲んでいることに気付いた。何か言いたげな彼の瞳を見つめて、その唇から言葉が発せられるのを待った)

いいえ、幻滅なんてする訳ないじゃないですか。……嬉しいんですよ。初めて君に会った時、君は私とは全く違うタイプだと思っていました。でも君のことを知れば知る程、私と似ているということが分かって親近感が湧きました。そして君は私の中で大きな存在になりました。

(幻滅なんて言う単語が聞こえた瞬間、即座に否定をする。そして包み隠さず本音を言う。自分でも驚いたが、こんなにも思っていることをすらすらと言えたことは今までなかった。酒の力という訳でもない。間違いなく、彼のおかげだ。胸が熱くなる感覚がした。もう一人の自分が言っている。今だ、と。その言葉に導かれるかのように、言葉を止めて1拍置く。そして身体を彼の方に向けてゆっくりと言葉を発する)

……今から、私が言うことは、聞きたくなければ聞かなくていいですし、不快だったら席を立っても構いません。……湊くん。私は、わ、私は、君のことが好きなんです。ずっと一緒にいて欲しいと思っています。私にとっても君は特別なんです……! 私だけの、湊くんにしたい。そう、ずっと思っていました。

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