匿名さん 2024-01-18 21:20:33 |
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鮫島旭
「………健人が、俺の家に…ですか?……前に…一回だけありましたね。」
(更に続けられた質問に首を傾げつつも─記憶の糸を手繰って思い出す。─そういえば少し前、七海が飲み過ぎた時に鍵を高専に置いてきたか何かで─一度だけ自宅に泊めたことがあった。先輩の質問を肯定し、人の携帯の画面を勝手に弄り回しながら垂れる文句を鼻で笑う。「……そりゃ、五条先輩は性格終わってますからね。…俺が生徒でも極力関わりたくないですよ。」そのまま携帯を先輩の手から取り上げ、時間を確認した。─普段ならばもう少しのんびりしていても大丈夫なのだが、今日はイレギュラーだ。愛車は自宅に置いたままだし、何より早く服を着替えたい。昨日履いてきた靴を履き、玄関を出る直前に先輩を振り向き─一応は頭を下げておいて。)
「…まあ…色々と、ありがとうございます。…俺、先に出てますから。」
五条悟
「…だね。今日は一旦帰ろうか。」
(彼女と話をしていると、時間が経つのはあっという間だった。高かった陽はいつの間にか落ち、空はぼんやりと薄暗くなり始めている。─彼女と別れるのは少しばかり名残惜しかったが、今度のデートの約束は取り付けることが出来たのだから良しとしておこう。膝を叩いてベンチから立ち上がり、そう声を掛けて。)
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